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明治23年創業!銀座の老舗オーダースーツ店「高橋洋服店」の魅力を徹底解説!

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引用:ginza-takahashi

「高橋洋服店」は明治23年(1890年)頃に創業された洋服裁縫店が母体となる、長い歴史のあるテーラーです。後進の育成のために、注文紳士服の縫製技術者養成目的の「注文紳士服縫製技術教室」を開講するほどの、確かな技術力を誇っている店でもあります。

スーツは消耗品などではなく自己表現のツールであると訴える「高橋洋服店」のコンセプトのひとつに挙げられるのが、「良いものを長く愛用する」という英国の文化に共通する考え方です。そういう観点からのデザイン提案や縫製のきめ細かさには信頼が置けます。

そんな「高橋洋服店」をこの記事では掘り下げて紹介します。興味があるひとはぜひ読んでみてください。

高橋洋服店とは一体どういうショップ?

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http://www.ginza-takahashi.co.jp/

高橋洋服店の歴史

「髙橋洋服店」の歴史を振り返ってみましょう。1890年(明治23年)頃に創業者である高橋侍郎が銀座に洋服裁縫店を開業したのが、「髙橋洋服店」の母体となります。

1898年(明治31年)に侍郎の甥である当時15歳の高橋純孝が、侍郎を頼って上京し、弟子入りします。純孝は20歳で侍郎の身代を引き継ぎますが、この年を以って創業年とされています。

1912年(明治45年)に純孝は一時店舗を閉鎖して、ドイツのベルリンへ洋服研修のためひとりで留学します。その翌年の1913年(大正2年)には英国のロンドンやフランスのパリなどを視察します。

1914年(大正3年)には第一次世界大戦が勃発したために急遽帰国し、現材の八重洲2丁目辺りで洋服店の営業を再開しました。1920年(大正9年)5月には銀座4丁目へ移転し、1925年(大正14年)に現在の銀座4丁目へ移転します。

1930年(昭和5年)には洋服店の建物を鉄筋コンクリート5階建てにします。1935年(昭和10年)の5月に「株式会社髙橋商店」として法人化しました。

1941年(昭和15年)に勃発した第二次世界大戦に純孝の次男馨が兵として召集され戦地に赴きますが、終戦後の1946年(昭和21年)6月に復員し、二代目の店主となります。そして閉鎖を余儀なくされていた洋服店の営業が、晴れて7月に再開されます。

1979年(昭和54年)には「株式会社髙橋商店」から「株式会社髙橋洋服店」を分社設立(資本金300万円) 馨が代表取締役に就任します。

1985(昭和60年)にはスコットランのエディンバラで開催された、高名なリード&テーラー社主催のロイヤル・ファッション・ショーに4点の作品を出品するという快挙を成し遂げます。

1991年(平成3年)に馨の長男であり現店主の純が代表に就任します。2003(平成15年)には創業100周年を迎えて、現在はオーダースーツの縫製技術者を養成するべく「注文紳士服縫製技術教室」を開講するなど、技術の継承に努めて業界の未来へ貢献を黙々と果たしています。

高橋洋服店の特徴やこだわりはどういった点?

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戦前から戦後しばらくは洋服といえば誂えるもの・・・オーダーメイドするのが普通でした。テーラーへ行って生地を選び、採寸をしてもらい、出来上がった仮縫い服を試着して修正した上で、手作業によって職人が仕立て上げた洋服を着るという、この流れがごく当たり前だったのです。

ただしその当時は現代と比べて、スーツを着用する仕事は一部だけに限定されていました。スーツを着つ人口も少なく、大衆化する必要性がありませんでした。

また、当時にあった既製のスーツはクオリティも低かったので、結局スーツはオーダーメイドが主流でした。

しかし戦後、時代は一変して高度経済成長期の到来でスーツを着用するサラリーマンの数は激増しました。こうなるとスーツの供給を大衆化する必要が生まれました。膨れ上がる需要を満たすために、大量生産技術が不可欠となってきました。

アメリカから入ってきた既製服の製造技術によって、日本のアパレルメーカーが大量生産のラインを作り上げて、品質は向上しました。

しかし、「高橋洋服店」は、スーツをただの消耗品と捉えている節がある、既製服業界の行き方には大いに疑問を持っているようです。

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価格という観点ではオーダーメイドスーツよりも、既製品のスーツの方がずっと手頃なのは当然です。事実、1着が30万円するスーツをごく普通に購入できる人が、そうざらにいるわけでもありません。むしろ限られた人たちというのが実際のところでしょう。

しかしビジネスの中で重要な曲面や、人生の節目となる大事なシチュエーションにおいて、服装がとても大きな役割を果たしていることは間違いありません。

決して人は見かけで判断するべきではありませんが、人と接する際の第一印象というものは、非常に大事であり、その中でファッションや着こなしが決定する部分もまた、とても大きいと言わざるを得ません。

単にトレンドのものを着ればよいのではなく、ブランドものだからよいのでもありません。スタンダードな装いであっても、体に自然にフィットした品格の漂うスーツであれば、着る人の人となりをより良い印象で伝えることができます。

「高橋洋服店」では、職人の厳しい眼で選りすぐった服地から依頼者がお好みの服地を選んで、採寸から型紙作り、そして仮縫いの試着、補正を経ての本縫い仕上げ、最後の納品に至るまでの全工程において一切の妥協を排し、オーダーメイドスーツに対する深いこだわりに貫かれています。

既製服とは全然異なった良質の耐久消費財を作り上げ、オーダーメイドスーツに対する顧客満足を、いつでもMAXにしたいという思いで、服作りに徹しているのが「高橋洋服店」なのです。

1着が20~30万円という価格設定は、そういったMAXの満足感を顧客に与えるための技術料であり、また顧客からすればは安心料、満足料と考えることができるでしょう。

高橋洋服店のオーダータイプはどういうもの?

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「高橋洋服店」のオーダータイプは正統派のフルオーダーです。この店行くとしたら、心がけておくとよいことがいくつかあります。

まず、できるだけスーツを着用して行くほうがよいでしょう。あるいはジャケット+スラックスでもよいですが、採寸するにあたってジャケットを着る時のドレスシャツ、いつものベルト位置がわかるスラックス、そしてそういうスタイルの時に履く靴で行くと、より正確な採寸ができます。

さらに、もしそれがお気に入りのスーツでなくともよいということです。実は不満があれば、それが大変参考になるらしいのです。大き過ぎるとか小さい過ぎるとか、長いのか短いのか・・・どのように気に入らないのかの情報がこれから仕立てる服のために役立つそうです。

そして仮縫いの試着の時には、採寸時よりもさらに着用するシャツと靴が重要だということです。洋服が仕立て上がってからの修正をできるだけないようにするために重要だということなのです。

グリーン・レーベルについて

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「高橋洋服店」のフルオーダーメイド・スーツの価格は安くはありませんが、その原因は熟練技術者は高齢化し、後継者は不足、総じて技術者の絶対数の不足や人件費の高騰化などのさまざまな要因によります。

これは、オーダースーツ製作にかかる労力、時間あるいは技術者養成にかかるコストや時間を考えると決して高いものではありません。しかし「絶対価格」が高いというのも事実です。

そこで「本当に良い服が着たいけれども、あまりにも高すぎる」という声を反映して提案されたのが「グリーン・レーベル」です。

「高橋洋服店」の考え方では、イージー・オーダーやパターン・オーダーは縫製価格を安く抑えるため、並びに熟練技術者なしで洋服を縫い上げるための手段に過ぎず、結果としてその製品は「寸法がほどよく合った既製服」の域を脱してはいないということです。

「完全なる手仕事による高橋洋服店のオーダースーツ」に近い服が、どうにかして工場縫製によってできないかというコンセプトで長年に渡る試行錯誤を続け、試作品の製作を繰り返して、やっと1998年に完成したのがハイブリッド・オーダー・システムによる「グリーン・レーベル」です。

そのシステムと製品は現在でもさらに進化を続けています。生地選びやディテールの決定、採寸や体型補正はすべて従来通りの手仕事でおこない、裁断と縫製工程だけを提携工場のコンピューター・システムとラインでおこなう「ハイブリッド(混成)システム」のオーダーです。

裏生地や釦などの附属品は工場の規格品を決して使用せず、すべて「高橋洋服店」の自家工場で使用している同じものを使い、細かい仕様についても、極力自家工場のものに近いので、シンプルに考えれば裁縫が手仕事ではないこと除いて、従来の高橋洋服店のフルオーダー・スーツに限りなく近いスーツが生まれるのです。

高橋洋服店の取り扱い生地は?

「高橋洋服店」で取り扱うオーダースーツ用の生地は、フィンテックス、スキャバル、ホーランド&シェリー、テーラー&ロッジ、ドーメルといった英国系マーチャントやミル(織り元)からの生地がだいたい70%です。

そしてロロピアーナカノニコ、ユーロテックス、ドラッパーズといったイタリア系マーチャントやミルからの服地が30%です。国産生地は扱っていません。

実際はイタリア系マーチャントも英国製生地を好んで取り扱う傾向にあるので、実質的には80%程度が英国製生地と言ってよいでしょう。

「高橋洋服店」ではいつでもおおむね1,000着分ほどのオーダースーツ生地がストックされています。その現物生地の中でも希望のものが見つからない場合、生地サンプルから選んで取り寄せしてもらうことも可能です。

高橋洋服店のオーダースーツの納期は?

「高橋洋服店」の「グリーン・レーベル」のオーダースーツの納期は注文後約4週間ですが、最初の1着は原則として仮縫いが入ります。そのケースは仮縫いまでが約2週間、その後完成まで約4週間です。

フルオーダーメイド・スーツの納期は、購入を考える折に店にお問い合わせください。

高橋洋服店のオーダースーツの価格は?

「高橋洋服店」では「お仕立代」と生地代の合計がスーツ価格となります。

フルオーダーメイドスーツのお仕立て代の一覧

スリーピース

シングル ¥290,000
シングル上衣 ¥180,000
ダブル ¥310,000 ダブル上衣 ¥200,000
スーツ シングル ¥230,000
ベスト ¥60,000
ダブル ¥250,000 パンツ ¥50,000
モーニング三揃 ¥420,000

上衣 ¥300,000
ベスト ¥60,000
コールパンツ ¥60,000
タキシードスリーピース シングル ¥400,000
シングル上衣 ¥250,000
ダブル上衣 ¥270,000
ベスト ¥80,000
カマーバンド ¥30,000
パンツ ¥70,000
ダブル ¥420,000
タキシード上下 シングル ¥320,000
ダブル ¥340,000
シングルディナースーツセット(カマーバンド・ネクタイ付) ¥360,000
イブニングドレス・スリーピース ¥550,000
オーバーコート シングル ¥230,000
ダブル ¥260,000
ラグラン袖 ¥260,000

グレーン・レーベルの場合

グリーン・レーベルのお仕立て代

  • シングルスーツ:¥90,000
  • ダブルスーツ:¥95,000
  • シングル・スリーピース:¥113,000
  • ダブル・スリーピース:¥118,000
  • シングル・ジャケット:¥71,000
  • ダブル・ジャケット:¥76,000
  • パンツ:¥21,000
  • ベスト:¥23,000

生地の価格は英国・ヨーロッパの輸入素材を「グリーンレーベル」用の生地見本から選んだ場合、よりお選びいただく場合、約¥70,000からです。

生地代込みの参考合計価格(税別)

  • スリーピース ¥360,000より
  • スーツ ¥300,000より
  • スポーツジャケット ¥230,000より
  • オーバーコート ¥350,000より

高橋洋服店の有料オプションは?

下記の仕様は割増料金が掛かります。

  • 特殊裏附属使用の場合(実費)
  • 特殊サイズの場合(2割増)
  • 変り型仕立ての場合(変則デザインの種類によって変動)

高橋洋服店の評判・口コミをチェック!

「高橋洋服店」の評判・口コミをTwitterから紹介しましょう。有名人もよく誂えているようです。

高橋洋服店の取り扱いアイテムは?

オーダースーツ以外の「高橋洋服店」の取り扱いアイテムは「オーダーメイド・ドレスシャツ」です。オーダーシャツの店で発注するのと決定的に違うのは、「高橋洋服店」のスーツのプロフェッショナルが採寸にあたるので、同店が提案するオーダースーツとバランスのよいドレスシャツの提案ができるのです。

英国製やイタリア製、そして日本製のシャツ生地の見本から、予算に応じた好みの生地を選ぶことができます。また、カラー(襟)やカフスのデザインは希望にある程度沿うように仕立ててもらえます。仕立上り価格は¥21,000よりになります。

髙橋洋服店の店舗情報

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  • 店舗名:銀座 髙橋洋服店
  • 住所:東京都中央区銀座4-3-9 タカハシ クイーンズハウス3F
  • 電話番号: 03-3561-0505
  • 営業時間:平日11:00~19:00 土曜11:00~18:00
  • 定休日:日曜・祝日
  • 公式HP:http://www.ginza-takahashi.co.jp/

まとめ

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仕立て服の持つ意味に徹底的にこだわったオーダースーツショップが「高橋洋服店」であることが、伝わりましたでしょうか?「高橋洋服店」はオーダーメイド業界の将来のことも視野に入れた活動にも力を注いでいます。

また、高価なフルオーダースーツだけではなく、それに近いクオリティを提携工場とともに実現したリーズナブルなグリーン・レーベルも魅力です。

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