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ジャストサイズでスーツスタイルを格好良く!
ジャストサイズが最も素敵に見える
オーダーメードのシャツやスーツは素敵に見えます。それは生地や仕様の違いだけではなく、その人に合ったサイズだからということが大きいです。一方、既製服はあらゆる人の体型やサイズなどのデータを元に作られておりますのでなかなか自分サイズの服が見つけられない方もいることでしょう。既製服には素材や販売元、洗濯表示やサイズの情報が記載されたタグが付いています。スーツであればジャケットの左内ポケット、スラックスの場合は右後ポケットの内部につけられています。
スーツを含め服は基本的に身長・チェスト(胸部)・ウエスト(腹部)の3サイズがわかればジャストサイズが探せるようになっています。ただスーツやコートの場合はフィット性を必要としますので、この3サイズの他にドロップ(チェストとウエストの差)と呼ばれる体型区分が設けられています。ドロップは差の大きい順からJ・JY・Y・YA・A・AB・B・BB・BE・Eがあります。ドロップは体のメリハリを区分する記号であり例えばチェストとウエストの差が12cmの方ではA体型となります。実際はY体型はタイト、A体型は標準的、B体型はストレート型のシルエットですが表現としてY体型は細身、A体型は標準的、B体型は大きめとされます。
ただスーツ店のサイズ表はJIS規格とはちょっと違いJ体型がなくK体型(キングサイズ)を加えたサイズ表記である場合が多いです。
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シャツのジャストサイズとは?
被服につけられた表示タグには体の実寸が書かれています。つまり実際の服のサイズではないので、ゆとり分や長さなども考えて選びます。それから試着して判断します。シャツはスーツのジャケットを着た際にダボつかない程度が良いので、ややタイト目を選ぶと良いでしょう。基本的には首周りと裄丈の2つのサイズがあれば良いです。
首回りの採寸
のどぼとけのすぐ下の首周りを計ります。
実際の仕上がりはボタンを留めた状態で指一本から二本が入るくらいのゆとりが丁度良いです。実寸よりプラス2~3センチ程度です。苦しいからと言って大きめを選ぶとだらしなく見えるので気を付けましょう。
裄丈の採寸
裄丈は首の付け根にある骨の中心から手首の付け根にある出っ張った骨が隠れるまでの長さです。半身の肩幅と腕の長さですが、この時は腕を下した状態で計ります。イタリアではさらに腕を少し曲げた状態で計る場合が多いようです。
仕上がりでは実寸に2~3cmプラスします。綿100%のシャツですと洗濯で縮みますので試着の際はその事も考慮すると良いです。
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オーダーメードやもっと細かい指定が必要な場合の採寸箇所
肩巾
両肩にある骨の間を首の付け根の骨を通して計ります。状態としてはカーブを描きます。シャツの幅は実寸か1cm小さめが丁度良いです。
チェスト(胸回り)
脇のすぐ下の周りを計ります。実寸に対して14~20cmほどのゆとりをプラスします。
ウエスト(胴回り)
ベルトの上かへそのあたりを計ります。実寸に対しては12~18cmのゆとりをプラスします。
腰周り
腰骨の最も出ている場所を計ります。ゆとりは12cmほどが良いです。
着丈
首の付け根の骨からお尻が全て隠れるまでの長さが丁度良いです。ただしブランドによって違うのでお好みで良いでしょう。
スーツは3サイズを知ればOK!
スーツスタイルと言えばメインがスーツのように思われますが、お金をかけるべきはスーツよりも靴と言われています。それでもスーツが体のほとんどを覆っているのですからサイズ性にはとにかく気を使いましょう。最初にジャストサイズのシャツを選ぶとスーツを選ぶ際も楽になります。
試着の際は一緒に使うシャツと靴、ベルトも用意しましょう。
シルエットが重要なスーツでも既製服の場合は身長、チェスト、ウエストの3サイズがわかればジャストサイズが探せます。それでもブランドやスーツの種類によってシルエットは変わってきます。
もちろんオーダースーツの場合はもっと細かく採寸します。ジャケットの場合もシャツの項目で紹介した部分と同じです。(既製服のサイズ表記は全てゆとりを含まない実寸となります)
トラウザーズ(ズボン)の採寸
総丈の採寸
位置は腰からかかとまでの側面を計ります。ウエストから床につく面までメジャーをピンと張って計ります。
股下の採寸
内腿と内ふくらはぎを通る股の付け根からかかとまでを計ります。
股上の採寸
ウエストから股の付け根までです。総丈から股下の長さを引いたのが股上の長さとなります。
ジャストサイズの見方
採寸により自分サイズのスーツを見つけたら実際に試着してみて細かいフィット感を確認します。そこで、恰好良く着こなせるスーツの見方を紹介します。ジャケットは2つボタンなら第一ボタンを段返り3つボタンなら第二ボタンを閉めて着ましょう。
肩のフィット感
スーツで重要なのは肩です。これは肩先から1cmほどつまめるくらいがちょうど良いとされています。ちょうど肩の縫い代分となります。肩幅が狭い場合は腕が突き出てしまいますし広い場合は肩が落ちてしまいます。幅の合わないハンガーを使った際も同様のことが起こります。
後ろ襟のフィット感
ジャケットの襟は1cm~2cmシャツが出ているのが丁度良いです。そしてシャツとジャケットの襟に隙間がないか確認します。首を曲げて最も出ている首の骨がきちんとフィットしていると腕を動かしても襟が開かなくてきれいです。
背中のフィット感
後襟下に横方向のシワ(ツキジワと呼ばれます)がないか肩甲骨の真ん中あたりに縦のシワが出ないか見ます。また両腕の周辺に斜めのシワ(抱きシワ)が出ないか見ます。
背中の全体的に横のシワが出ると小さすぎますし全体的に縦のシワが出ると大きすぎます。
前身ごろのフィット感
Vゾーンから胸に手を入れてゆとりを確かめます。この場合、手のひらが入るくらいとの意見とこぶしが入るくらいとの意見がありますが前者はボタンが引っ張られて傷みやすく後者はややゆったりめです。感覚としては猫の手状態がちょうど良いと言えます。
また襟から袖の付け根にかけて斜めのシワ(タスキジワ)が出ていないかを確かめます。
袖の長さ
袖の長さはシャツが1cmから1.5cm出ているくらいがちょうど良いです。イギリスでは約1.3cm(ハーフインチ)を重要視します。ただしシャツはこなれるまで伸び縮みしますのであまり気にしすぎないほうが良いでしょう。
着丈
お尻が少し見える程度におおわれている状態がちょうど良いです。ちなみにイタリアスタイルだと長めになります。
Vゾーンの幅
これはスーツのボタンの数によります。一般的な2つボタンジャケットだとVゾーンは長くなり角度が狭くなります。その場合は襟の角度が狭いレギュラーサイズのシャツを選びます。また3つボタンジャケットの場合はVゾーンが短く角度が広くなります。この場合はワイドプレステッドカラーのシャツを選びます。
シャツの襟が大きすぎるとラペルから襟羽が飛び出てしまいますし小さすぎると貧相になります。
ベンツの開き
腕を上げた際にベンツが開きすぎると痛みの原因になります。腰周りが狭すぎないかを確認してください。
トラウザーズのフィット感
現在の流行はややタイト目のすっきりしたシルエットが多いです。特にイタリアスタイルはテーパードはかなり細身になっています。ビジネススタイルの場合はストレートタイプが良いです。
トラウザーズの丈
スラックスの丈は流行で変わります。これは靴を履いて計りますが靴ごとにサイズが変わりますので気を付けましょう。逆に新しく靴を買い足す場合はスーツを着て選ぶことになります。
スラックスの丈はワンクッションが基本です。これは靴の甲に裾がかぶさって靴下が見えない程度です。裾に1本シワができる長さです。またワンクッションはストレートのトラウザーズに合います。
そしてワンクッションよりやや短いハーフクッションもあります。こちらは靴に裾があたる程度でテーパードなど細身のスラックスに合います。
それから現在では短めのノークッションが増えてきましたが、これはカジュアルなのでビジネス向けではありません。
ウェストコート(ベスト)の合わせ方
ウェストコートのサイズ合わせはかなり厳しく適度なフィット性とシャツが出ない、ほどほどの長さが必要になります。ですので既製服もスリーピース・スーツはお勧めできません。一方オーダースーツでは割合リーズナブルに仕立てることが出来ますのでイージーオーダーを含めスリーピース・スーツの場合はオーダーメードをお勧めします。
試着をする際は自分で確かめるだけでは難しい箇所もあります。見落とす場合もありますので採寸も含めて店員さんなど他の方に協力を求めましょう!
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