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技術力と美の集大成 ヴァシュロン・コンスタンタンの時計は時を刻む美術品
ヴァシュロン・コンスタンタンはスイスの名門であり、歴史が長く世界的にもそのステータスが広く認められている名誉あるメーカーです。また、時計をムーブメントから自社で一貫製造していることでも有名で「永遠の時を生み出すマニュファクチュール」というキャッチコピーを持つ高級時計メーカーでもあります。
パテック・フィリップ、オーデマ・ピゲと共に世界三大高級時計メーカーの1つと言われている他、トゥールビヨンを始めとする複雑な機構を持つ機械式時計を数多く生み出したメーカーとして、また宝石を多用した美しい宝飾時計を作るメーカーとしても有名です。
創業から現在まで途切れることなく芸術作品とも呼ばれる時計を作り続ける時計メーカー、ヴァシュロン・コンスタンタンの時計は、1つ1つが常に世界最高峰の品質を持つと言われ世界中のセレブ達に愛され続けています。
ヴァシュロン・コンスタンタンの解説
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ヴァシュロン・コンスタンタンとは?
ヴァシュロン・コンスタンタンは時計好きの間では知名度の高いメーカーですが、それ以外では知名度はあまり高くありません。そこでヴァシュロン・コンスタンタンそのものについて、まずは触れてみたいと思います。
アンティーク時計の時代から変わらないこだわり
1755年にジャン=マルク・ヴァシュロンによってスイスのジュネーブに創業されたのがヴァシュロン・コンスタンタンの始まりです。それ以降、継続的に時計を作り続けている時計メーカーとしては世界最古となります。
創業当時に作っていた懐中時計のムーブメントには、イスラム美術の一様式で植物や動物の形を元とした幾何学的模様のアラベスク装飾が既に施されており、創業当初からの細部に渡る美しさへのこだわりを感じます。
1790年には初めて、複雑機構の壁時計を製作しました。
1880年にはヴァシュロン・コンスタンタンのシンボルマークとしてマルタ十字が商標登録されます。
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マルタ十字とはキリスト教の騎士修道会である聖ヨハネ騎士団(マルタ騎士団)の象徴とされる図柄です。4つのVの形がその底部を結合させることで風車のような形を作っています。またVの底部が結合しているので先端には8つの突き出た角があります。
このマルタ十字はブランドの誇りを表すシンボルマークとして、現在でも文字盤や竜頭、ラグなどに用いられ続けています。
1884年には表裏両面に文字盤が配されあるダブルフェイスのポケットウォッチを製作しました。この両面の文字盤のうち一方の文字盤には高度な技術を必要とするパーペチュアルカレンダー機能を搭載しました。
1929年にスイスで暮らしているエジプト人たちが、エジプト国王に贈ったグランドコンプリケーションウォッチを手がけたのもヴァシュロン・コンスタンタンです。
この時計には、この時代に実現可能だった全ての技術(クロノグラフ、永久カレンダー、ミニッツリピーター、グランソネリとプチソネリ)が搭載されています。また、ただ複雑機構を搭載するだけではなく、ケースバックに王室の紋章をエナメルで描くなど、創業以来ヴァシュロン・コンスタンタンに伝わる美に対するこだわりも伺い知ることができます。
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変わらない伝統技術と進化する機能性の融合
創業200周年を迎えた1955年には、世界で最薄となる厚さ1.64mmの機械式ムーブメントを発表。これにより、美しくも実用性が高いスマートな時計を製作することができるようになりました。
創業以来受け継がれてきた時計職人伝統の技に、時代時代の最先端技術を取り入れることで、常に進化を続けるヴァシュロン・コンスタンタンの時計ですが、創業以来の長い歴史が、ヴァシュロン・コンスタンタンの時計に高級時計ならではの独特の雰囲気と、重厚感をプラスさせています。
シンプルなドレスウォッチから華美なスポーツタイプの時計まで、種類やデザインが豊富なのもヴァシュロン・コンスタンタンの時計の特徴ですが、どの時計も他のメーカーとは一線を画す美しい時計としても有名です。
現在ヴァシュロン・コンスタンタンはスイスのリシュモングループの傘下となっています。
リシュモングループとは1988年に創業された企業で宝飾品、時計、筆記具、服飾の4部門で構成されており、傘下には主に宝石、時計、ファッションブランドの運営会社を保有しています。
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