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ため息ものの美しさを誇る「グラスヒュッテ オリジナル」の時計とは

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数ある時計メーカーの中でも「グラスヒュッテ オリジナル」は、まさに一生モノに相応しい時計を作り上げるブランドです。

グラスヒュッテのマイスターたちが伝統技法によって仕上げるデザインは、時計好きであろうがなかろうが、見る者すべてが息を呑むような美しさを備えています。

ここでは、ドイツ屈指の名門ブランド「グラスヒュッテ オリジナル」の魅力を紹介します。

グラスヒュッテ オリジナルの解説

グラスヒュッテ オリジナルの時計の歴史

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グラスヒュッテ オリジナル(Glashütte Original)は、ドイツ発祥の時計メーカーです。「グラスヒュッテ」とは東ドイツ・ザクセン州に位置する町の名前で、時計製造においてスイスと並ぶ一大生産地です。

1845年、フェルデナンド・アドルフ・ランゲがこの地に時計工房を設立したのがブランドの始まり。町全体が一体となることで、20世紀初頭には大きな発展を遂げました。

ところが、第一次世界大戦後の世界恐慌の影響によって出荷数が激減。さらに追い打ちをかけるように第二次世界大戦が勃発し、1945年に工場がロシア軍の爆撃に遭いました。

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時計の設計図から製作機械、部品などのほとんどを失い、工場は壊滅状態に。戦争終結後はドイツが東西に分裂。東ドイツ体制下にあったグラスヒュッテの時計メーカーはすべて統合され、「グラスヒュッテ国営時計会社」として運営されることとなりました。

長らく世界市場から姿を消していたものの、ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツが統一を果たした1990年に再び民営化。1994年に「グラスヒュッテ オリジナル」としてブランドを立ち上げました。

2000年にはブレゲやオメガ、ジャケ・ドローなどを擁するスウォッチグループの傘下へと入ります。2003年には新社屋を完成させ、ドイツの伝統的な時計製造を受け継いだ製品を展開しています。

特徴・こだわり

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グラスヒュッテ オリジナルの最大の特徴は、グラスヒュッテに古くから伝わる製造技術です。

時計ブランドの中には、マニュファクチュール(自社一貫製造)を謳いながらも実際は一部のパーツを外部に委託するメーカーも存在します。ところが、グラスヒュッテ オリジナルはムーブメントの設計はもちろん、細かいパーツに至るまでおよそ97%を自社で製造。そのことから、敬意を込めて「真のマニュファクチュール」と呼ばれています。

特にムーブメントの製造は世界的見ても随一で、グラスヒュッテ伝統のフライングトゥールビヨンを始めとするコンプリケーションも数多く製造。現在までに約10個もの登録商標のムーブメントを開発しています。

デザインに関しても美しさを追求しており、ドイツブランドらしいドレスウォッチや、現代的なスポーツウォッチまで幅広く展開。専用の工房にて、熟練の職人が手作業で製作しています。

時計の町グラスヒュッテで活躍する時計メーカーたち

世界5大ブランド「A.ランゲ&ゾーネ」の創業者が全ての始まり

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グラスヒュッテという町は、ドイツの時計産業を象徴する聖地です。「ドイツ時計の歴史=グラスヒュッテの歴史」と言っても大げさではありません。

1450年には、銀の採掘場として栄えていたグラスヒュッテ。しかし、19世紀に入ると鉱脈が枯渇し、住民は貧困に苦しむこととなりました。ザクセン州がまだザクセン王国だったこの当時、王室はグラスヒュッテを再興するためのアイデアを募ります。

そこに名乗りを上げたのが、王国の宮廷時計師として務めていたこともあるフェルディナント・アドルフ・ランゲ。のちに世界5大時計ブランドの一つにも数えられる「A.ランゲ & ゾーネ」の創業者になる人物です。

1度は壊滅危機に陥るも、1990年代に復権

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「時計製造業を中心とした町の活性化」を提案したアドルフ・ランゲは、15人の見習い時計師たちを引き連れて1845年にグラスヒュッテへと移住。ザクセン王国の出資のもと、独立工房を開設しました。

その後、育った時計師たちが独立することで複数の工房や部品製作所が発足。さらには技術者を育成するための時計学校も設立され、グラスヒュッテは時計大国スイスに肩を並べる産地にまで発展を遂げました。

最盛期を迎えたグラスヒュッテでしたが、第二次世界大戦や冷戦の影響により一度は文化が消滅の危機に瀕するも、東西ドイツ統一後の1990年代半ばに復興。持ち前の技術力の高さで、グラスヒュッテブランドは瞬く間に一流の時計メーカーへと返り咲きました。

無駄のない機能美こそグラスヒュッテブランドの真骨頂

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現在、アドルフ・ランゲの工房を期限とするグラスヒュッテブランドは雲上ブランドの「A.ランゲ & ゾーネ」を筆頭に、「グラスヒュッテ オリジナル」「ノモス」「ミューレ グラスヒュッテ」「チュチマ」など10以上のブランドが存在します。

どのブランドもそれぞれの特色がありながら、根底となるデザイン哲学はどことなく共通点があるのがグラスヒュッテブランドの特徴。無駄を省いた洗練されてデザインは、スイスや日本ブランドとは異なる魅力を備えています。

グラスヒュッテ オリジナルの時計の評価

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スイスブランドは各メーカーによって評価が分かれますが、ドイツの時計メーカーは全体的に評価が高い傾向にあります。

これは、ルーツを辿ればグラスヒュッテという一つの町(集合体)であることと、そのグラスヒュッテが質実剛健でシンプルなモノ作りを伝統としていることが理由として挙げられます。

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グラスヒュッテ オリジナル単体としても非常に高評価。「真のマニュファクチュール」と謳われることからも、技術力において不満を抱く人はほとんどいません。

デザインに関しては、ドイツブランドの中でもグラスヒュッテ オリジナルは最も「A.ランゲ & ゾーネ」に近いのが特徴。兄弟のような存在なのでデザインが似るのは当然ですが、ランゲ & ゾーネより安価なため「プアマンズランゲ」と揶揄されることもありました。

現在では時計愛好家の間でグラスヒュッテ オリジナル自体の知名度が上がったこともあり、独自ブランドとして評価されています。また、グラスヒュッテ オリジナルの腕時計はほとんどのものがロレックスよりも高価なので、そもそもプアマンには手の届かない存在です。

グラスヒュッテ オリジナルの定番シリーズ紹介

セネタ(Senator) コレクション

グラスヒュッテ・オリジナルの歴史的なルーツを反映する、ブランドの代表的なシリーズです。

落ち着いたデザインが特徴で、いかにもドイツブランドらしい機能美を体現しています。

幅広いシーンで着用できるドレスウォッチを中心としたラインナップです。

セネタ・クロノメーター

オフホワイトカラーの文字盤とローマンインデックスがクラシックな雰囲気を醸し出す逸品です。

縦軸に2つのサブダイヤルを配置しており、6時位置にはスモールセコンドが、12時位置にはパワーリザーブインジケーターが機能します。

ローズゴールドのラウンドケースに、ブルースティールの針が絶妙のバランス感。ルイジアナ産のアリゲーターストラップも高級感抜群です。

セネタ オートマティック セルフ ウィンド

2つの積算計を備えたクロノグラフモデルです。

文字盤外周にはタキメーターが配されており、スポーティな機能を備えながらもラグジュアリーな雰囲気を一切損なわせていないのがグラスヒュッテ オリジナルの素晴らしい点。

スケルトン仕様のケースバックからは美しいムーブメントを鑑賞することが可能で、独自のロゴを施した自動巻ローターも魅力的です。

パノ(Pano) コレクション

高級感溢れる革新的なデザインのシリーズです。

「時分」「スモールセコンド」「デイトカレンダー」「ムーンフェイズ」などのそれぞれの情報を独立して配置させた、オフセンターダイヤルというデザインが特徴。雲上ブランドのA.ランゲ & ゾーネの「ランゲ1」に通ずる魅力を備えています。

最高峰のデザインを体感できる名作を求める人にぴったりのコレクションです。

パノ マティック ルナ

ひと目見ただけで惹き込まれるような美しさを誇る名品。

丁寧に磨き上げられたステンレススティールのラウンドケースに、アシンメトリーな文字盤デザインが独創性を発揮しています。

「ルナ」のモデル名が表すとおり、文字盤右上にはムーンフェイズを配置。幻想的な星空のディスクに描かれたシルバーの満月が、月の満ち欠けを知らせてくれます。

パノ トゥールビヨンXL

12時位置に複雑機構のスモールセコンド機能付きトゥールビヨンを搭載したモデルです。

白と黒のモノトーンで構成する文字盤が独特で、時分の情報は下半分に配置しています。さらに、針が端まで進むと自動で初期位置に戻る「レトログラード」の機能も搭載。このレトログラードで、日付とパワーリザーブ残量を表示します。

さまざまな複雑機構を備えながら、視認性を確保しているあたりも流石の一言に尽きます。

ヴィンテージ(Vintage) コレクション

60年代の3針ウォッチや、70年代のスクエア型ケースを現代に蘇らせたシリーズです。

クラシカルな魅力は、現代でされに磨きがかかえられており、時代を越えても損なわれることのない美しさを備えています

シックスティーズ スクエア トゥールビヨン

ラグジュアリーなローズゴールド製のスクエア型ケースモデル。6時位置にはトゥールビヨンを備えています。

手書きのようなアラビアインデックスも独創的。12時位置にはグラスヒュッテ オリジナルが得意とするビッグサイズカレンダーの「パノラマデイト」を配置しています。

セブンティーズ クロノグラフ パノラマデイト

1970年代のクラシックなスポーツウォッチに、グラスヒュッテ オリジナルの現代的な解釈が加えられたモデルです。

9時位置のスモールセコンドにはパワーリザーブの残量も表示。パノラマデイトに加え、12時位置には月を表示するカレンダーも備えています。

高級時計ながら、ラバーストラップでカジュアルなテイストも兼ねています。

まとめ

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王道のドレスウォッチからスポーティな腕時計まで、すべてのモデルに高級感が溢れているのがグラスヒュッテ オリジナルの魅力。

洗練された文字盤デザインやムーブメントは、ドイツ時計界の叡智が詰まっていると言えます。

スイス時計にはない魅力を求めるなら、グラスヒュッテ オリジナルは有力な選択肢になり得るでしょう。

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