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スミスマシンでスクワットするメリットは?重量設定やトレーニングメニューを解説!
ジムにあるスミスマシンを用いてのスクワットは、筋トレBIG3の内容であることも相まって下半身を中心とした体全体を鍛えられます。初心者にもお勧めのスミスマシンによるスクワットには、自重には無いメリットもありますので、今回はその利点やトレーニングメニューなどを解説します。
目次
スミスマシンとは
まずスミスマシンというのは、ウェイトトレーニングを行うための筋トレマシンの一種になります。筋トレと言っても、自分の体重を負荷とするものから、ダンベルを使うもの、マシンを使うものなど様々です。
その中でスミスマシンは、バーベルがレールに付属しており、これに沿って動くバーベルを用いてのトレーニングを行える筋トレ用マシンになっています。
基本的にスポーツジムやフィットネスジムに行けばどこでも目にする事が出来ますし、使い方も一辺倒ではなく様々な筋トレに使えますので、1台で体のありとあらゆる筋肉に刺激を与えられます。
レールに沿う動きしかないために動作の軌道が決まっている以上、自由度はそこまで高くありません。フリーウェイトとウェイトマシンの間のような立ち位置で、初心者であっても使いやすいと感じられるでしょう。
スミスマシンでスクワットするメリット
フリーウェイトでもなく、ウェイトマシンでもないスミスマシンですが、使った経験のない方からすればバーベルなどと同じではないか、と思うかもしれません。しかし、スミスマシンを使ったトレーニングでしか得られないメリットがあるのです。
メリット①鍛えたい筋肉を鍛えられる
まず、自分が鍛えたいと思った筋肉を鍛えられるという利点が挙げられます。スミスマシンというのは、先に解説した通りバーベルがマシン本体の軌道に沿ってしか動きませんので、自分側がフォームを少し変えたり、角度を変えるだけでも負荷が変わります。
これによって、他のマシンで行うトレーニングと比べても、自分の力量の内で筋肉への負荷の調整が割と簡単に行えるようになっています。
ベンチと合わせればショルダープレスやベンチプレス等のより自由度の高いトレーニングが可能になりますし、初心者の場合にはフリーウェイトだとどうしてもフォームが崩れがちな中、スミスマシンなら動きが固定された器具などでそれが起こりにくいです。
メリット②1人でも安全に最後まで追い込める
通常のフリーウェイトでのトレーニングだと、自由度が高くいろんな鍛え方ができる反面、それ相応にフォームを崩しやすくその分怪我のリスクも高くなっていますので、始めたての初心者の方などは特にインストラクターなどによる手助けが欠かせません。
その点、スミスマシンは使い方さえ理解できているならば、あとはウェイトをマシンの軌道に合わせて動かせばよいので、想定外の負荷がかかってしまう、フォームが崩れるといったリスクが少ないのです。故に補助も必要なく、一人で最期まで安全に追い込めます。
メリット③自然と正しいフォームで行える
ここまでで既に触れていますが、トレーニングを自然と正しいフォームで取り組めるというのも大きな利点です。ウェイトを使ったトレーニングに限らず、筋トレでは如何に正しいフォームを維持して取り組めるかがとても大切になっています。
初心者だと負荷の大きさや回数などを気にしがちですが、それ以上にフォームの正しさが重要です。実際にフリーウェイトなどでやってみると、正しいフォームを維持したまま取り組むのは思っている以上に難しいものです。
スミスマシンなら、軌道が決まったものしかない以上間違った方向に負荷がかかったり動いたりはしませんので、使う側も正しいフォームを求められますから、必然的に使う時には正確なやり方が出来るのです。
メリット④初心者でも安心
こういった様々な利点を合わせて、初心者でも安心して使い始められるのはメリットに数えられます。ジムに行けば他のマシンが豊富に用意されていますが、大抵のものが一部分の筋肉に集中的に刺激を与えるためのものです。
もし鍛えたい筋肉を変えたいとなった時には、それに合わせたマシンを使う必要が出てきますし、異なるマシンを使うならば正しい使い方を把握しなければなりません。
基本的にスミスマシンでは同じ動きを繰り返すものではありますが、使っている自分が姿勢や角度を変えれば、効く筋肉も変えられます。使っていて刺激が加わっているかもわかりやすく、またフォームも正しいかが一人で使っているだけでも把握できるのです。
スミスマシンスクワットで鍛えられる筋肉
そんなスミスマシンによるスクワットに取り組むと、どんな筋肉が鍛えられるのかは気になるでしょう。主に大腿四頭筋という、太ももにある筋肉を中心として鍛えられ、細かく分けると以下の通りとなります。
- 大腿直筋
- 外側広筋
- 内側広筋
- 中間広筋
大腿四頭筋自体、太ももの前面、および側面部分を覆っており、下半身の中でも特に大きな筋肉に数えられます。これらを分けたものが上記の4つであり、基本的には立ち上がる、座るなどの動作で用いられます。
日常生活の中でもほぼ確実に行う動作ですので、非常に大切かつ欠かせない筋肉であると分かるでしょう。また、筋肉の面積自体が大きい分、集中的に鍛えれば代謝を効率的にアップさせてダイエット効果も期待できます。
男らしくがっしりとした支えのある下半身を欲している男性であっても、しなやかで健康的、それでいて細すぎない足を求めている女性にもスミスマシンスクワットはお勧めできます。
スミスマシンスクワットのやり方・注意点
スミスマシンを使ったトレーニングが初心者にもお勧めできるのは間違いありません。ここからは、マシンを用いたスクワットの正しいやり方、低いとはいえ怪我をしないための注意点などを解説しましょう。
スミスマシンスクワットの正しいやり方
- バーを持ち上げやすい位置にセットする
- バーの真下にかかとを持ってきて、肩幅より少し広めに足を開く
- バーを肩にかついで、膝の角度が90度になるまで曲げる
- 地面をプッシュして元の状態に戻る
- 上半身を垂直にキープしたまま上下運動を繰り返す
スクワット自体、体を鍛えるだけではなくダイエットとしても採用されやすい人気のメニューです。ただ、スミスマシンを使うと正しいフォームを要求されますし、その状態で取り組むと中々に厳しいものです。
回数は、筋力を上げたいなら1回~6回、筋肉を大きくしたいなら6~12回で、セット回数は初心者なら週1回3セット分、経験者や上級者なら週に2回6セット分取り組んでみましょう。
スミスマシンスクワットの注意点
取り組む際に気を付けるポイントは、まず足の位置です。バーの真下に踵が来る位置が正しく、幅は肩幅よりも少し広めに取ってつま先は外側に少し向けられると理想的です。
バーを持って上下させる際、上半身は努めて地面と垂直の真っすぐな状態を維持しましょう。下げる際は、お尻が踵の真上に落ちていくような意識を持って動かしてみてください。
上下している最中に顎が上がったり、首が反ったりすると必要な力が抜けてしまい、安全と言われているとはいえ怪我の元になります。また、膝を内側に入れたり、腰を曲げないようにも気を付けるのがポイントtです。
スミスマシンというのは基本的に垂直なものになっていますが、もしも使っているマシンが垂直でない斜めになっているものの場合には、立ち上がる時にバーが後ろ方向に流れていく方向で取り組みます。
スミスマシンスクワットの目的別の重量設定
やり方の中でも述べていますが、スミスマシンスクワットをするときに設定する重量は、目的によって変える必要があります。まず、筋力を上げ強い力を発揮させたいなら、1セットは6回~10回を目標にして負荷を調整します。
この回数に設定すると、短瞬発筋が鍛えられます。これは筋細胞の内部にあるグリコーゲンをエネルギー源としていて、収縮が早く鍛えられれば瞬間的に発揮されるパワーを底上げできます。
持久力、および筋力をバランスよく向上させたい筋肥大の一環として行うなら、12回~15回を限界に設定します。短瞬発筋と同じ速筋でありながら、酸素を使う長瞬発筋に効かせられます。
長時間にわたって筋肉を使い続けられるよう、筋持久力をアップさせたいのならば、スクワットの回数を20回以上を目標として取り組みます。持久力を付けるためのトレーニングなので、遅筋を鍛えられます。
収縮速度は短瞬発筋や長瞬発筋と比べて遅いものの、優れたパフォーマンスを長時間維持させられる、持久力に欠かせない筋肉です。ダイエットで体を引き締めたい場合にも、この筋肉を鍛えるのがお勧めされています。
スミスマシンスクワットの応用メニューの効果・やり方
基本的なスミスマシンスクワットの正しいやり方は、ご紹介した通りです。ただ、フリーウェイト程自由度が高くはないと言っても、応用的なスクワットに取り組めますので、最後にバリエーショントレーニングを解説していきましょう。
応用メニュー①ハックスクワット
まずは、ハックスクワットです。こちらもノーマルなスクワットと同じく大腿四頭筋を鍛えるのに効果的で、歩く、走る、座るなどの基本的な動作に用いられるために、基礎パフォーマンスを上げたい方にお勧めできます。
- ノーマルと同じく踵がバーベルの真下に来るように立つ
- バーベルを肩で担いで、足を垂直に立った状態から2足分前に出す
- 膝の角度が90度になるまで腰を落とす
- 地面をプッシュして元の状態に戻る
ハックスクワットでは、深くしゃがんで体に負荷をかけていきますが、お尻がスミスマシンのレール部分よりも多少前に来る立ち位置に設定して行います。そのまま、姿勢をまっすぐにしてスクワットをします。
しゃがむ際、お尻が後ろにつき出してしまわない様、しゃがみ方を意識するのがポイントです。多少レベルが高いので、普通のスクワットが十分にできるようになってから取り組むのをお勧めします。
応用メニュー②ブルガリアンスクワット
続いては、ブルガリアンスクワットです。前後に足を開いた状態のまま行うのがブルガリアンスタイルのスクワットであり、片足をベンチの上に乗せて行うなど、少し違った姿勢を取ります。
- ベンチ台を用意し、ベンチ台に後ろ足を乗せる
- マシンのバーベルを担ぐ
- 前足に体重がかかるように、膝を曲げる
- 前の足で踏ん張ってプッシュし、元の状態に戻る
前に出した側の足のお尻周りやふくらはぎ周辺の筋肉に合わせて、後ろのベンチに置いてある足は腰周辺にある筋肉が鍛えらえるなど、他のスクワットでは中々刺激が行かない部分を鍛えられるのが特徴です。
膝を90度になるように曲げ、前になる足にはしっかりと体重を乗せて取り組みましょう。体幹もプラスして鍛えられ、脚力やバランス力といった能力を向上させられます。
応用メニュー③フロントスクワット
フロントスクワットは、体の前側、肩の正面部分でバーベルを担いで行うタイプのスクワットです。体の重心が自然と中央に集まりますので、トレーニングの最中も上半身が曲がりにくくなり、フォームが安定します。
- 足を肩幅に開き、バーベルの真下に足を置く
- 鎖骨と肩の上でバーベルを担ぐ
- 股関節を曲げて腰を落とし、最大まで下ろす
- 上半身をまっすぐ保ったまま膝を伸ばし、元に戻る
バーベルを体の前で担いで支えるという特性上、足の前にある大腿四頭筋に刺激をもたらすのはもちろんですが、これに加えて大殿筋やハムストリングスといった足の裏側にある筋肉にも効果的なのです。
体幹にしっかりと力を入れてバーベルを支え、肩甲骨を寄せて胸を張る意識をするのがポイントです。下半身にある大きな筋肉をバランスよく、特に大腿四頭筋に負荷をかけたい時にお勧めです。
応用メニュー④ワイドスクワット
最後にお勧めするのは、ワイドスクワットです。こちらは名前からも分かりやすく想像しやすいかもしれませんが、通常のスクワットのように肩幅かそれよりも少し開くのではなく、それ以上に大きく開いて行うのが特徴的なトレーニングです。
- 肩幅よりも広めに足幅を取り、つま先を45度に向ける
- バーベルを肩で担ぎ、背筋を伸ばして立つ
- 背筋を伸ばしたままで、上半身は立て気味にし太ももが水平程度になるまでしゃがむ
- 最大まで落とした後、膝を伸ばしながら上体を起こして立ち上がる
脚の幅を広く取ってしゃがむと、必然的にガニ股の状態でしゃがみ込みます。すると大腿四頭筋のみならず、太ももの内側に存在している内転筋にも集中的に効き、骨盤の位置が安定します。ガニ股になるのを意識して、戻す際は完全に膝を伸ばさないようにしましょう。
スミスマシンスクワットで効果的に筋肉を鍛えよう
スクワット単体であれば、器具無しでも誰でも取り組めますが、しっかりと筋肉を鍛えたい、1回ずつのトレーニングをより高い質のものにしたいというのならば、是非ともスミスマシンスクワットを使ってみるべきです。
絶対とは言わないまでも、フリーフェイトに比べればかなりの安全性を保ってトレーニングに集中できるのも良い点です。気になったのなら、次のトレーニングでスミスマシンを使ってみてください。