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「見るための、そして見られるためのメガネ」アランミクリがメガネの概念を変えた。
それまでメガネのブランド名(例えばレイバンでありペルソールなど)は紹介されることはあっても、デザイナー名を前面にしたメガネブランドは『アランミクリ』が初めてではなかったでしょうか。
もちろん、ディオールやサンローランなどの服飾ブランドがサングラスなどを発表することはありましたが、メガネ専門の個人名を冠したブランドという経験は、それまでなかったと記憶しています。
https://www.ohmyglasses.jp/blog/2013/09/27/alain-mikli-history/
ですから雑誌で『アランミクリ』という言葉の響きにさえエレガンスを感じるブランドを初めて見たとき、名前負けしていない、これまでのメガネとは次元の違う『アランミクリ』という存在に感服するしかありませんでした。
https://www.ohmyglasses.jp/blog/2013/09/27/alain-mikli-history/
日本に紹介された時点でエルトンジョンや、ヨーロッパの政治家など著名人に愛用されているというお墨付きでしたから余計に注目度は高くなっていたのだと思います。
アランミクリのメガネは先進的なデザインや色使いが注目されがちですが、それは結果として結びついたに過ぎません。根底にあるのはタイトルでも掲げた「見るための、そして見られるためのメガネ」という事のようです。ミクリの歩んできた道を辿ることで理解が深まります。
今回はアランミクリの歴史からおすすめのメガネをご紹介します。
アランミクリの歴史
http://glassfactory-shop.jp/brand/alainmikli.php
・アランミクリの起源
創立者のアラン・ミクリは1955年フランスのローヌ地方で生まれました。オーケストラの指揮者である父親と洋服の仕立屋である母親と共に、リヨン近郊のサント・コロンブで幼少期を過ごしました。
その後、パリのフレネルメガネ学院を卒業、その学校を選んだのも、家の近くだったからという説がありますが、真相は定かでありません。
フレネル眼鏡学院はスキルを学んだ場所であり、彼の言葉によると「ほぼ盲目の人向けの人工装具」のような眼鏡をかける他の学生に出会った場所と、シニカルな表現を残しています。
卒業後、眼鏡店で1年勤務しますが、「アイウェアの新時代を切り開く」という使命を掲げ、アランは23歳で自分の会社を立ち上げました。それまで視力を矯正するための、医療器具でしかなかったメガネの概念を変えたいという思いが強くありました。
・アランミクリが生み出したコンセプト
http://glassfactory-shop.jp/brand/alainmikli.php
彼が打ち出したコンセプトは、「見るための、そして見られるためのメガネ」でした。機能性の高さに加え、ファッションとして楽しめる高いデザイン性、独特なカラーリングは瞬く間に注目を集めることになりました。
メガネをかける人がより魅力的に映る、アクセサリーのひとつとしてのメガネを生み出したアランミクリは、次第に世界から注目を集めるようになりました。メガネは視力矯正の器具だけなく、「アイウェアデザイン」というコンセプトが誕生したのです。
注目を集めるデザイン
http://www.kineidou.co.jp/alainmikli/alainmikli.html
1978年に社員4名で、自分の会社Mikli Diffusion(ミクリディフュージョン)を設立すると、カール・ラガーフェルド、ジャンポール・ゴルチエ、クロードモンタナ、ダナ・キャランなど、世界的に有名なファッションデザイナーたちにショー用のアイウェアをデザイン提供するなど、積極的な活躍を繰り広げます。
この活躍が評価され自身の名を冠したブランドalain mikli(アランミクリ)を創業します。1987年のパリ・マレ地区で自社ショップのオープンを皮切りに、1988年にはニューヨーク、そして1989年には東京にショップと次々オープンしていきます。
http://glassfactory-shop.jp/brand/alainmikli.php
Ray-Ban(レイバン)や映画、ファッションブランドとのコラボレーションも多数実現し、1998年には「アランミクリ ヴェットマン」を発表して衣服の分野に進出するなど活躍の場を広げていきます。2000年には、メガネにCCDカメラを装着し、目線から画像を撮影する「ミクリビジョン」、2004年にはチタン製のalain mikli TITANE(アランミクリ チタン)、2005年にはalain mikli PACT(アランミクリパクト)を発表しています。
アランミクリの様々なコラボレーション
http://glassfactory-shop.jp/brand/alainmikli.php
ファッション業界とのコラボレーションだけではありません。アイウェアの可能性を広がるために幅広い分野とのタッグを組んできいるのもミクリの特徴と言えます。
スタルク アイズ(STARCK EYES):スタルク×アランミクリのコラボ
http://www.beauxyeux.jp/brand/starck-eyes/
1996年に建築家のフィリップ・スタルクと共同研究により開発されたスタルク アイズ(STARCK EYES)は新鮮な衝撃を与えてくれまし。
コンセプトは1000年先のアイウェアを作ること。スタルクアイズは、3000時間もの研究を重ねて開発された360度動くネジのないヒンジが大きな特徴となっています。
他のメガネにはない画期的な構造で、誰がかけても柔らかくフィットするかけ心地の良が魅力です。また、レンズのカラーバリエーションとスタイリッシュなデザインも人気が高く、モデルによっては生産が追い付かないものあるようです。
▼スタルクアイズのおすすめメガネはこちら
グラスファクトリー(GLASS FACTORY)×アランミクリのコラボ
http://glassfactory-shop.jp/brand/alainmikli.php
2000年に入ってからは、日本で3店舗を展開するメガネショップ「GLASS FACTORY(グラスファクトリー)」とコラボが注目されました。
2011年、グラスファクトリーの15周年を記念したコラボでは、アランミクリの人気モデルに限定カラーを施し、全3色の数量限定で展開しました。安定感のあるかけ心地と太目のテンプルが特徴で、数量限定ということもあり先行予約が行われるほどの人気を集めました。
祐真朋樹×アランミクリのコラボ
祐真朋樹×アラン ミクリ コラボレーションモデル ギャラリー
2011年は、日本のファッションディレクター「祐真朋樹」とのコラボレーションも実現しています。アランミクリが日本人とコラボしたのも、祐真氏がアイウェアのデザインを行ったのもこれが初めてとでした。
あたたかみのあるデザインは、メタルとアセテートの2モデルで発表されました。丸いフレームに組み合わされた、質感のあるウッド加工も柔らかさに独創性があります。
祐真氏によると、輪のイメージと和の美の組み合わせで完成した丸メガネについて、ミクリ自身は日本人向けのバランスのいい仕上がりなったを評価しています。
アランミクリを愛用する有名人
https://www.universal-music.co.jp/elton-john/
https://blog.goo.ne.jp/inspiral/e/2c9e35bcc95ae1d0838911d81b6d79c3
アランミクリのおすすめ商品紹介
alain mikli アランミクリ AO0415JW カラー 4109 54mm
シャープな印象のブロウフレームなのですが、かけてみると 柔らかさを併せ持つデザインだと分かります。カラーリングが独特なので敬遠される方もいると思いますが、年齢を重ねたシルバーヘアにこそ似合う逸品です。楽しむことが肝心です。
alain mikli (アランミクリ) サングラス AL1296 カラーM0HL
フォルム的にはスタンダードですが、色使いがミクリらしいエレガントを感じます。オフィスやオンタイムでは地味な印象のものを使い、仕事がハネたら、このグラスに着替ええるとか。時間やシーンで使い分ける楽しさを示してくれたのもミクリだったようです。
alain mikli (アランミクリ) サングラス AL1330 カラーM0FA
にしては地味な印象ですが、これもアランミクリのデザインです。ですが実際にかけてみると深い趣が残ります。控えめのオフィスウエアやスーツでも、華やかな領域に引き上げてくれる、ミクリならではの力強さを感じる1本です。
アランミクリ alain mikli メガネ A0411 01[並行輸入品]
こうしたデザインは良く見かけるようになりましたが、そもそもはミクリがオリジナルなのかも知れませんね(未確認ですが)。シャープな印象なのですが、攻めすぎていないデザインなので普段使いに最適です。それでいながら差別化が図れる、という深さも備えた1本です。
alain mikli アランミクリ AO3044 カラー C024 53mm
フォルムはいたってスタンダードなのですが、色使いやパターン使いがミクリ以外にはさせないワザでしょう。普段使いでは、インパクトが強すぎるのでリーディンググラスとして忍ばせておき、書類チェックなどに使う。色気のある管理職諸兄におすすめです。
相反するものにスタイルを与えます。
http://yasumoto-takashi.com/alain-mikli/
上はアランミクリのデザインに関する姿勢を表した言葉です。さらにハンディキャップを個性に変えます。そして道具をアクセサリーに変えます。
ミクリ以降、多くの若いアイウェアデザイナーが個性的な商品をリリースしています。しかし彼の領域を超えるのは難儀なのではないでしょうか。