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にんにくは栄養満点!効果・効能と栄養を損なわない食べ方をご紹介!
にんにくは健康にも良く、栄養満点、という事はよく聞くかもしれませんが、実際にどんな効能があるかを詳しく知っているでしょうか?昔から滋養強壮、疲労回復といった効果があるとされていて、様々な料理に利用されてきたにんにくの効能、そして栄養を損なわない食べ方などをご紹介します。
目次
にんにくは栄養満点!栄養素とは?
日本人の食生活の中でも身近な食材となっているにんにく。独特の香りと風味があり、食欲増進、といった内容で知られており、比較的サイズが小さめの野菜ではありますが、非常に栄養満点の食材なのです。
特に、ビタミンCやビタミンB6、マンガンといった栄養素が多く含まれているとされていて、そのほかにもビタミン類、ミネラル類も豊富に含んでいます。ニンニク1つだけで、様々な種類の栄養素が摂取可能という訳です。
にんにくの効果・効能
豊富な栄養素を含んでいるので、健康にも効果的であるというイメージが強まったことでしょう。実際健康に良いとされているニンニクですが、具体的な効果や効能は想像している以上に豊富にあるのです。
にんにくの効果・効能①高血圧
まず1つ目に挙げられるのは、高血圧の解消です。にんにくには、有効成分として硫黄化合物が含まれています。この成分には血行を良くする効果があるとされていて、血行を良好にし動脈を広げます。
動脈が広がれば血液の流動性も必然的に高まり、血管の中を血液が通りやすくなる事で、血圧を下げられる、という事です。加えて血中コレステロール値を下げる効果もあるとされていて、様々な生活習慣病予防にも効くのです。
にんにくの効果・効能②免疫力上昇
2つ目の効果は、免疫力向上です。免疫力にはアリシンや硫化アリル類が作用し、強い殺菌作用によって免疫力アップに役立てられます。特にアリシンは免疫機能を向上させ、更に血流を良好にするので、風邪に罹った際の症状も和らげてくれます。
先に述べた通り、にんにくにはビタミンCも含まれています。ビタミンCには抗酸化作用がある事で知られていますが、これが活性酸素を除去し、免疫力を高めてくれる効果もあるので、風邪に罹らないような予防効果も期待できるでしょう。
にんにくの効果・効能③アンチエイジング
3つ目は、アンチエイジング効果です。アンチエイジングとは、抗加齢、抗老化という意味であり、人の体というのは60兆以上の細胞によって成り立っています。これら細胞1つ1つが、体内で生じている酸化酵素によってダメージを受け、老化が進んでいくのです。
その一方で、人には抗酸化作用という能力も元々備わっており、この能力を高める事がアンチエイジングにつながります。ここにもやはりビタミンCが関係していて、抗酸化ストレスを発生させる毒性物質のセンサーを働かせるのです。
にんにくの効果・効能④疲労回復
そして有名なのが、疲労回復効果です。ニンニクに含まれているアリシンという成分は、独特な臭いの元にもなっています。この成分は、ビタミンB1という物質と結合する事によって、アリチアミンという成分へと変化します。
ビタミンB1というのは、大豆や豚肉、きのこなどの食材に含まれていて、水溶性であるために単体で沢山摂取したとしても、吸収率が低く効果を発揮しづらいのです。そこで役立つのが、ニンニクに含まれるアリシンです。
変化したアリチアミンは水溶性ではなくなり、油溶性へと変わります。このアリチアミンが血中に長くとどまる事によって、疲労回復効果が期待できます。
にんにくの効果・効能⑤癌の予防
現代に多い生活習慣病は様々ありますが、その中でも恐ろしいのが癌でしょう。誰でも発症する可能性があり、命にもかかわりますので、これを日常的に予防する事は非常に大切です。
にんにくと癌の発生頻度とを実際に調査したところによれば、よくにんにくを食べている韓国、中国の北東部などの人は、食べていない人たちと比較しても癌の患者が少ないのです。
アメリカにおける癌の予防効果が期待できる食品を探して、より有効な食品を作る「デザイナーズフーズ計画」においては、にんにくが癌になる危険性を少なくする効果が最もある食べ物として認定されているほどです。
にんにくの効果・効能⑥美肌効果
特に女性に嬉しい効果としては、美肌になれることが挙げられます。肌のハリ、なめらかさといった肌触り、質感を決定づけるのは、やはり一番外側に位置している表皮の部分です。
この表皮は厚さにして0.2㎜以下という薄さでありながら、外部からの異物の侵入や刺激から体を守っているほか、水分が体内から抜け出ていくのも防止するなど、大役を担っています。
にんにく料理を食べた後には、肌がすべすべになった感触を得やすいとされていますが、これは含まれている成分が血行を良好にしたためであると考えられています。タンパク質と、抗酸化成分を含む緑黄色野菜と一緒に摂取するのが推奨されています。
にんにくの効果・効能⑦血液サラサラ
もう1つ、血液をサラサラにする効果も見逃せません。高血圧の解消などですでに解説してはいますが、アリシンが加熱される事で硫黄化合物へと変化し、血液の流れを良くする効果が期待できるのです。
このアリシン、硫黄化合物だけではなく、ビタミンEも末梢血管を広げてくれる効果があると言われています。たくさん食べすぎるのは逆に問題になりかねませんが、適度に取り入れる事で血行促進、高血圧ケアに効かせられるという訳です。
にんにくの栄養を効率よく摂取する方法
ニンニクという小さな野菜の中に、とても多くの成分、そして効果があるという事がお分かりいただけたでしょう。勿論調理をしてから摂取することになるわけですが、最大限栄養を効率よく摂取する方法がいくつかあります。
効率良い摂取方法①油に溶かす
まず1つ目は、油に溶かす事です。これまでに何度も名前が出てきたアリシンという成分は、にんにくの細胞を壊す事によって生まれます。実は揮発性の成分であるために、放置していると20分程度で空気中へと無くなってしまうのです。
これを逃さないようにする為には、すぐに油へと溶かしてキープするのが大切になります。油の中に溶け込んだアリシンは、ジアリルトリスルフィドなどのスルフィド類へと変容します。
ただし、油に溶かせばよいからといって、いきなり高温の油の中に投入するのはお勧めできません。60度を超すとタンパク質分解酵素が失活してしまうので、油とにんにくを同時に入れ、弱火でじっくりと過熱してください。
効率良い摂取方法②生ですりおろす
2つ目は、にんにくを生の状態ですりおろす事です。生の状態のにんにくというのはほとんど臭う事はありませんが、すりおろしたり、刻んだりする事で初めて独特の強い匂いが発生します。
生の状態のにんにくにはアリインというたんぱく質があり、すりおろしたりすると同じく含まれているアリイナーゼが空気中の酸素と働き、臭いの元となるアリシンへと変化します。
効能の中でも触れている通り、にんにくの様々な効能はアリシンあってのものです。スライスよりもみじん切り、みじん切りよりもすりおろす方が空気に触れる効率が上がり、より多くのアリシンが生み出されるという訳です。
冷凍すると栄養素減少
注意点となりますが、にんにくを冷凍するのはお勧めできません。栄養が多いからといって、たくさん食べるために長期保存を目的として冷凍したくなる気持ちもあるでしょうが、長時間の冷凍はビタミン等の栄養素を減少させてしまうのです。
栄養が減ってしまうだけではなく、にんにく表面がどんどん乾燥していって、水分が不足した冷凍やけ状態にもなりかねません。その為、スライスやみじん切りをして冷凍するなら、水気を十分に取って冷凍し、2週間から1か月ほどで使い切るのをお勧めします。
にんにくの摂取の適量は?
後述しますが、にんにくは栄養素が多いから、様々な効能が得られるからといって、たくさん食べればよい訳ではありません。上限量に根拠はないものの、一日の摂取目安としては、3、4片ほどで十分といわれています。
多くても、10片程度までにとどめておくべきで、小さいお子さんやニンニクを食べることになれていない方の場合には、この目安の摂取量よりも控えめにする事をお勧めします。
にんにくを食べ過ぎると危険!
適度に摂取すれば様々な効能が得られるにんにくですが、食べすぎると胃の粘膜や胃壁を荒らし、腸内の善玉菌を殺してしまうなど、腸内環境を悪化させます。さらに、腸からの栄養吸収効率を妨げ、ビタミン不足等に陥りかねませんので注意しましょう。
乾燥にんにくなども使うと便利でおすすめ!
生のにんにくを毎度調理するというのも手間がかかって面倒ですから、乾燥ニンニクなどの加工品もお勧めです。簡単ににんにくを摂取できますし、生の状態よりも日持ちがしますから手軽にレシピに加えられます。
適量のにんにくを摂取すれば健康になる!
どんな食材でも同じことが言えますが、にんにくも食べすぎはマイナスになってしまうものの、適量ならば健康に大きな効果を発揮してくれます。是非とも食生活に、にんにくを取り入れてみてください。
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