2018/10/24

婚約指輪を選ぶために男性が知っておきたい!ダイヤモンドのカットについて

ダイヤモンドがジュエリーとして真価を発揮するのに最も重要なのが、「カット」だと言われています。

なぜなら、カットによってダイヤモンドの輝き方が大きく異なってくるからです。

ここでは、ダイヤモンドの評価基準「4C」の中で「ダイヤモンドが宝石としての真価が問われる」評価基準、「カット」についてご紹介します。

 

ダイヤモンドの「CUT(カット)」って一体どんな評価基準なの?

実は、カットの評価項目があるのは、ダイヤモンドで良く見かける『ラウンドブリリアントカット』のダイヤのみです。

それ以外のダイヤモンドは『ファンシーシェイプ』と呼ばれ、対称性や研磨状態のみが評価されるに留まります。

なので、ここでは『ラウンドブリリアントカット』のダイヤのカットについて、ご紹介していきます。

カットグレード判断は複雑で、様々な要素が考慮されて最終的なカット評価となります。

特に、グレード判断では以下の要素が重視されています。

 

ダイヤモンドのグレード判断基準

基準1:ダイヤモンドのバランス要素

・ダイヤモンドの全体的なバランス(プロポーション)

・研磨の仕上げの状態(ポリッシュ)

・対称性(シンメトリー)の良し悪しの判断

 

基準2:肉眼で見た時の美しさ

・ブライトネス(ブリリアンス):ダイヤモンドの内部・外部に光が反射して生じる白色の反射光

・ファイアー(ディスパーション):光が屈折を繰り返して生じる虹色の光

・シンチレーション:ダイヤモンドの側面に当たった光が、動きや光の入射によって異なるキラキラとしたフラッシュ効果

 

以上の要素が総合的に判断され、最終的にカットグレードは以下の5段階に振り分けられます。

 

カットグレードの5段階評価

・Excellent(エクセレント)

・Very Good(ベリーグッド)

・Good(グッド)

・Fair(フェア)

・Poor(プア)

 

カットが重要視される理由

これほどにカットの評価が細かく、客観的に行われ、重要視されるのは、カットによってダイヤモンドの光の放射量が変わるからなのです。

ダイヤモンドが光を効率良く取り込み、内部で全反射と屈折を繰り返す事が出来れば、まばゆいばかりに輝きます!

ダイヤモンドの綺麗な輝きは、バランスの取れたカットである必要です。

例えば、ダイヤモンドの内外部に光が反射して生じる白色の反射光『ブライトネス』にだけ優れていれば、美しいダイヤとなるでしょうか。

答えはNOです! 

ブライトネスを優先しようとすると、ダイヤのテーブル面(ダイヤを上から見た時のトップ面)を広くとる必要があります。しかし、ダイヤのテーブル面が広すぎると、今度は光が屈折を繰り返して生じる虹色の光『ファイヤー』に悪影響を与えてしまうのです。

つまり、ダイヤモンドの輝きは、全体のトータルバランスがとても大事なのです!

だからこそ、4C の中でも特に綿密な評価基準が設けられています。

婚約指輪・結婚指輪のダイヤモンドで標準のカットグレード

ファッションリングとして使用するのであれば、GOOD評価のものでも問題ありません。

なぜなら、GOOD以上が、ダイヤの輝きを損なわない最低限のレベルと考えられているからです。

婚約指輪・結婚指輪の場合は、VERY GOOD以上を検討される方が多いです。

他の3Cが同じダイヤで、VERY GOODとEXCELLENTと並べてみた時に、違いが分かる方はなかなかいらっしゃいません。 

ですが、EXCELLENTとGOODのダイヤを並べれば、輝きの差を感じる方が多く、クラリティ(透明度)はVS以上であれば、肉眼で見た時に大差ありません。

しかし、カットではランク1つの違いが見た目に大きな影響を及ぼします。

そのため、GOODとVERY GOODで悩んでいるならば、クラリティ(透明度)はVS2を下回らないように落として、カットのランクを上げてみましょう!

さらに、カラットとのバランスを考える事も大切です。カラット数が大きくなるほどに、カットの良し悪しが輝きを左右します。

4つの評価基準が絡み合い、複雑で分かりづらいと思いますが、参考として下記基準でダイヤモンドを選んでみるとよいでしょう。

 ▼ダイヤモンドの指輪を選ぶ上での基準

・0.3ctではVERY GOOD~EXCELLENT

・0.5ctではEXCELLENT以上

 

カットの評価基準は5つだけではない!

ここまでで、カットの評価基準は5つとご紹介させて頂きましたが、さらに下記ような3つの評価基準が存在します。

 

・Tripple Excellent Heart & Cupid(トリプル・エクセレント・ハート・アンド・キューピッド  3Ex H&C)

・Tripple Excellent(トリプル・エクセレント 3Ex)

・Excellent Heart & Cupid(ハート・アンド・キューピッド Ex H&C)

 

トリプルエクセレント(Tripple Excellent Heart & Cupid)とは?

(画像引用元:https://www.youtube.com/watch?v=EIpe0uhIHY0)

 

トリプルエクセレントでは、カットの評価項目の、プロポーション、シンメトリー(対称性)、ポリッシュ(研磨状態)が全て、最上級のEXCELLENT となっています。

プロポーションがエクセレントになるには、シンメトリー、ポリッシュがvery goodである必要がありますが、トリプルエクセレントは、シンメトリーもポリッシュもEXCELLENT。

つまり、これ以上ない最高峰のカットが施されている事を意味するのです。

 

 ハート&キューピットとは?

(画像引用元:https://www.youtube.com/watch?v=33Dwun3HcZY)

 

最近話題となっているのが、ハート&キューピットというダイヤのカット。

ダイヤモンドを専用スコープで覗くと、8つのハートと矢が見えます。

これはシンメトリー(対称性)の高いダイヤモンドにのみ現れる現象です。

「ハート&キューピットの見えるダイヤは、カットが優れている」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。

対称性が高ければ現れる可能性が高くなるので、例えば「ハート&キューピッドなのに、カットグレードはVeryGood」というケースもあるのです。

ハート&キューピットに拘りすぎると、対象性に傾き、カットの本質(全体のバランス)には考慮しないダイヤ選びとなりがちなので、少し注意してみましょう。

こうした理由から、カットが「EXCELLENT」のダイヤと、カットが「VERY GOODでハート&キューピット」のダイヤの2択を迫られたならば、EXCLLENTカットのダイヤをお勧めします!

「予算も十分にあり最上級のカットグレードの品が欲しい」という方には、3Ex H&C(トリプルエクセレントハートアンドキューピット)がお勧めです。

※ハート&キューピッドは国際的なカットグレードではありません。

主に日本で知名度が高いのですが、最近では海外でも3Ex H&Cが認知され始め、各国から日本にバイヤーが集まって来る事態も発生しています。

 

婚約指輪として最も一般的なラウンドブリリアントカットについて

 (画像引用元:https://www.youtube.com/watch?v=wAMSc69NOi8)

婚約指輪で良く見かける円形のダイヤは、『ラウンドブリリアントカット』と呼ばれ、婚約指輪のほとんどはこのラウンドブリリアントカットのダイヤモンドを使用しています。

それはダイヤモンドに対して発行された鑑定書の90%以上がこの『ラウンドブリリアントカット』というほど。

なぜダイヤと言うと、この形なのでしょうか?

それはラウンドブリリアントカットが「ダイヤモンドの輝きを最大限に発揮させるカット方法」とされているからです。

1919年にベルギーの数学者であり、宝石職人でもあったマルセル・トルコフスキー(によって考案されたカット方法です。「ラウンドブリリアントカット」はテーブル面から入り込んだ光の全てが内側で反射され、上部から放たれる58面体の設計となっています。

ダイヤモンドの反射・屈折率といった光学的特性を数学的に考慮した、これ以上にない理想的なプロポーションである事から『アイデアルカット(理想カット)』と呼ばれることもあります。

 このラウンドブリリアントカットを原型とした、『ファンシーカット』と呼ばれる、下記のカットもまた有名です。

 

・オーバル・カット

・ペアシェープ・カット

・マーキーズ・カット

・ハートシェープ・カット

・プリンセス・カット

 

現在では、研磨技術の向上により、58面以上のカット面を誇るダイヤモンドや、スコープをのぞくと桜が見えるもの、ブランド独自のカット方法など、さらにそのバリエーションは増えています。

 

ダイヤモンドの評価はどこで行われるの?


ご紹介したダイヤモンドの評価基準4C は、ダイヤを選ぶうえで客観的な指標となります。

ダイヤモンドをパッと見て「このプロポーションはエクセレントだ」など、分かる人は、目の利くバイヤーやジュエラーにも存在しません。

だからこそ、4Cグレード が記載された鑑定書の「信頼性」が非常に気になりますよね。

ダイヤモンドの評価は、一体日本のどこで行われ、本当に信頼できるものなのでしょうか?

 

日本における4C評価機関

実は、鑑定書は素人でも発行出来ます。

公的機関が発行している訳ではないため、だれでも発行できてしまうものなのです。 

そこで日本国内の鑑定機関は、宝石鑑別団体協議会(AGL)に統括されるようになりました。気を付けたいのは、鑑定書の全てがAGLの元で発行されている訳ではないという事です。

29の団体が加盟していますが、「ダイヤの4C をごまかして、高く売りたい」という業者であれば、加盟機関以外から鑑定書を発行するケースもあるようです。

そのため、私たちがダイヤモンドを選ぶ際には「信頼できる鑑定機関発行の鑑定書なのか?」を、チェックする事が大切です。

基本的には、加盟団体であれば大きなルール違反をすることはないと考えられますが、ダイヤモンド鑑定は人の目によるところが多いため、「チェックの厳しい機関・そうで無い機関」があると言われるのも事実。

そのため、どの鑑定機関が信頼されているのかを知っておくことが大切です!

信頼出来るダイヤの鑑定機関は?

AGT(AGTジェムラボラトリー)

1971年に創立され、かつては4Cの生みの親であるGIA(米国宝石学会)と提携していました(2000年まで)。

現在では、GIAとの提携は全くなく、AGTジェムラボラトリー独自の鑑定書を発行しています。

現在でもその鑑定方法はGIA方式に基づき、GIAのマスターストーンを使用し、カットグレードは、GIA Facetware Estimatorデータベースを使用しています。

一流百貨店の宝石店でも、使用する事の多い鑑定機関です。

 

※GIAとは?

GIAとはアメリカの宝石鑑定機関で、世界的にみて、最も厳しい鑑定方法がされていると言われています。

『GIAで鑑定されたダイヤが他社で鑑定されると、ランクが高くなる』とすら言われる事も。

現在でも、GIAで鑑定されたダイヤにはその信頼性からプレミア価値が付き、2~3%ダイヤの価格がアップすることもあります。

 

GIA TOKYO

2012年に開設し、日本におけるGIAのラボ部門を担います。

鑑定書の発行・再発行が可能です。難点は、表記が英語という事。

ただし、GIA直属の鑑定機関というだけあり、信頼度はかなり高いです。

 

CGL(中央宝石研究所)

1970年に設立された、日本のダイヤモンド鑑定書の6~7割を発行している、日本国内で最もメジャーな鑑定機関です。

GIAと同様の評価方法が取られ、鑑定書には、「GIAグレーディングシステムに準拠していること」「カットグレードの決定にはGIA Facetware Cut Estimatorデータベースを使用していること」が記載されています。

 

ダイヤモンドの鑑定書はいくらぐらいで発行可能?

 

鑑定書を発行する値段は、ダイヤモンドのカラットに応じて1,000~ 1万円前後です。

ダイヤは0.01カラットから鑑定可能ですが、原価5,000円位のダイヤモンドに鑑定書をつけても、あまり意味はあません。

0.2カラットのダイヤモンドであれば、鑑定書がついていないケースが多く、0.3カラット以上からグレードの高いダイヤであれば付く事が一般的です。

10万円以上のダイヤモンドであれば、是非とも鑑定書は欲しいところです。

鑑定書の発行に費用が掛かること、そして特に信頼できる鑑定機関発行の鑑定書のついたダイヤは、その品質の信頼性から、価格が高くなる傾向にあります。

 

ダイヤモンドスパークレポート

CGL(中央宝石研究所)が開発した、ダイヤモンドの光の反射パターンを特別な条件で投影し撮影したサブレポートです。

ダイヤモンドの輝きには、ブリリアンス・ファイヤー・シンチレーションの3要素がありることは前にご紹介しました。

このスパークリングレポートでは、それらの3要素の美しさを助長する、光のシンメトリー(対称的に輝くかどうか),光の広がり方(輝きがどの程度四方八方へ広がるか)を確認する事ができます。

 

レーザードリルホール

鑑定書に『レーザードリルホール』と記載された、ダイヤモンドを見たことがある方も多いのではないでしょうか。これは、レーザーを当てて処理したダイヤモンドに記載されます。

ダイヤモンドは天然物ですから、生成の過程で不純物を取り込んだまま結晶になることがほとんどです。しかし、こうした不純物は内包物(インクルージョン)と言われ、クラリティ(輝き)に影響を与えてしまいます。

そこで登場したのがレーザーをあてて、インクルージョンを無くす、目立たなくするというレーザードリルホール技術です。具体的には、10倍ルーペでないと確認が難しい位の小さな穴をレーザーであけ、そこから酸を注入して、内包物を漂白するという手順をとります。

この過程をレーザードリルホール技術と呼ぶのです。

最近では、穴をあけるのではなく、レーザーでひびを作り出し、先の処理と同様の方法で内包物を目立たなくさせる方法も出てきました。

どちらの方法にしても、肉眼での確認は難しいですが、前者の場合、横から見るとスーッと一直線の筋が見えます。

こうした処理のされたダイヤモンドは、天然ダイヤと比べると希少価値は下がり、安くなりますが、本物のダイヤモンドであることには変わりありません! 

また留め方などによって、その傷跡を目立たなくさせる事も可能です。

「大粒で綺麗なダイヤをお手軽価格で欲しい」という方は、レーザードリルホールと記載されているダイヤモンドの購入を検討してみても良いかも知れませんね!

 

一般的な婚約指輪に使われるダイヤモンドとは?

 ここまで4Cの「カット」についてご紹介してきましたが、4Cのどのクラスのものが婚約指輪として使われているのか、完結にまとめてみましょう。

 

・CARAT(カラット)

0.3~0.5カラット。一番メジャーなのは0.3カラットです。

 

・CLARITY(クラリティ)

予算が許すならばVS1以上。VS2以上であれば十分な輝きと言えます。

 

・COLOR(カラー)

誰がみても無色透明に見えるGカラー以上。

Hカラーはルースの状態でG寄りである事が確認できるならば、検討してもよいでしょう。

 

・CUT(カット)

予算が許すならばEXCELLENTカットがベストです。

EXCELLENTカットであれば、上部から入ってきた光を内部で反射して、上部から出ていく光の度合いが100%です。

予算が足りないのであれば、カットのバランスが取れているランクがVERY GOOD以上を考えましょう。

 

婚約指輪の予算って一般的にどれくらいなの?

 

 婚約指輪に使用されるダイヤモンドの4C ランクをここまでご説明してきましたが、実際に予算はどのように考えれば良いのでしょうか。

まずは、収入状況などを考えて、可能な予算を算出します。

2013年に婚約指輪の購入価格をアンケートした結果では、30万~40万が全体の約24%。

それ以上が11.4%、20万円以下が13%と、30万円前後が相場のようです。

30万円の予算があり、ブランドにこだわらないのであれば、0.5カラット、ハート&キューピットエクセレントカット、Gカラー、SI1クラスで20万円。

指輪の枠を入れて、おおよそ30万円前後で作ることも可能です。

 

ブランドにこだわるのであれば、ブランド料が加算されるため割高となり、カラット数を落とす必要が出てくるかも知れません。

よく「クラリティが最高のダイヤを」と言われる方もいらっしゃいますが、ダイヤモンドの予算の決め方として、4C のどれかに偏った方法はあまりお勧めできません。ご紹介してきた通り、ダイヤの輝きは、4C のどれか1つで決まるものではなく、そのバランスで決まるものだからです!

まずは金額的な予算のイメージから入り、次にそれに見合ったバランスの良い4Cを選択する方法がおすすめです。

 

まとめ

いかがでしたか?

ダイヤモンドのクラスは「4C」という評価基準により判定されます。

4Cのバランスが良い程に、ダイヤモンドの美しさを増します。

逆に言えば、どれか1つだけ優れていても、魅力的なダイヤモンドにはなりません。

 

今回ご紹介させて頂いたように、4Cそれぞれに、「最低限このラインのクラスを選びたい」という基準があるので、予算の許す限り、そのラインに近づけるようにしてみましょう!

 

しかし、ダイヤモンドのクラスが総じて高いダイヤモンド場合、鑑定された4C判定に絶対的な信頼を置くのは少し危険かもしれません、、、。

なぜなら、ダイヤモンドの鑑定は最終的には「人の目」によるものだからです。

 

Dカラー、Eカラーも鑑定者によって判断が違うこともありますし、特にクラリティは鑑定機関によって前後する事が多いと言われています。

鑑定書に記載されている4Cは、客観的な指標として役立ちますが、最終的には「自分の目でみて、輝いて見えるダイヤ」「感性に訴えかけるようなダイヤ」を選び取るようにしたいものですね。