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【初心者必見】ベンチプレスのやり方決定版!100㎏達成の最短経路はこれだ!
ウエイトトレーニングで最も人気のあるエクササイズといえば「ベンチプレス」。
フィットネスジムや公共のトレーニング施設へ行っても”ベンチ愛好家”をたくさん見かけます。もし、そのベンチプレスの記録を効果的に伸ばすことができたら・・・楽しいし、注目されるし、何よりも「格好いい」と思いませんか?
でも、なかなかベンチプレスの挙上重量が伸びずに悩んでいる…という人が多いのも事実です。
実は、挙上重量を伸ばし、”大台”の目安「100㎏」をクリアするためには、幾つかのコツと方法があり、それを知らずに取り組んでいると、記録は思うように伸びないのです。大切なのは、その方法論を知ること。
そこで、初心者が知っておくべき「効果的なエクササイズ」を本記事ではご紹介していきます。
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目次
目指せ「逆三角形」! ベンチプレスで鍛えられる筋肉は?
ベンチプレスは、フラットベンチに横になってバーベルを下げてから押し上げる単純なエクササイズです。
動かす主な部位は腕だけのように見えますが、実は使われる筋肉は多岐にわたります。
ベンチプレスで鍛えられる筋肉①大胸筋と広背筋
バーベルを下げて押し上げる時に大きく収縮するため、正しい軌道で行えば、”分厚い胸板”と”広い背中”を作ることができるので、男性が憧れる「逆三角形」の身体作りへの近道です。
ベンチプレスで鍛えられる筋肉②腕と肩
ベンチプレスの動きで、意外と重要になってくるのが肩。
腕以上に負担がかかるともいわれ、ヘビーユーザーの中には、肩を酷使している人も少なくありません。そのため、肩にある三角筋は大きく発達します。また、当然のことながら、上腕二頭筋と上腕三頭筋にも大きな負荷がかかり、腕も太くなります。
間違うと効果は半減?! ベンチプレスの正しい基本フォーム
ベンチプレスの正しいフォーム|バーベルを持つ位置は肩幅より広め
バーベルを握る位置は、「狭すぎず広すぎず」が基本。手の幅を変化させ、様々な筋肉を鍛えていく手法はありますが、基本は肩幅より手のひら2つぶんぐらい外側を持ちます。オリンピックバーの場合は、(バーの幅を表す)81センチラインの目印があるので、そこを両手で握るようにすればいいでしょう。
ベンチプレスの正しいフォーム|バーベルを降ろす位置は人それぞれ。自分が降ろしやすい場所を見つける
バーベルを胸に降ろす位置は人によって変わってくるので一概には言えません。押し上げる時、最も力が出るポイントが骨格や身体の柔かさによって違うからです。なのでこの点に関しては、「鎖骨~大胸筋下部のどこか」と考えましょう。まずは自分が「力が出しやすい」と思えるポジションを見つけてください。
一般的には、肩が強いタイプの人は鎖骨に近い位置、上腕三頭筋が強いタイプの人はよりお腹に近い位置が良いといわれています。
ベンチプレスの正しいフォーム|基本、バーベルは胸まで降ろす
よくフィットネスジムなどで、ベンチプレスのバーを胸まで降ろさない人がいます。「パーシャル(部分的)レンジプレス」とも呼ばれるもので、運動量が少なくて済む分、より重い重要が扱えるため、好む人が多いようです。また、上級者の中にも、「神経系」を刺激するために行う人がいます。
しかしこれは、ボトム(胸の上)に降ろして上げる時に鍛えられる広背筋や上腕二頭筋などが充分に鍛えられません。「パーシャルレンジプレス」は、「高重量を持った!」という満足感は得られますが、強くなるためには不向きです。重量を軽くしてでも「使うべき筋肉をしっかり使う」軌道を意識しましょう。
ベンチプレスの正しいフォーム|初心者はやめよう「バウンド」と「尻浮き」
これも多くのベンチプレスユーザーが駆使する手法で、胸の上でバウンドさせたり、ベンチから意図的に尻を浮かせ(下半身の力を必要以上に使う)たりするやり方があります。確かに高重量を扱えますが、先にも述べた通り、使うべき筋肉を正しく使っていません。最初のうちは、反動を使わず「基本」を重視しましょう。
※この章の留意点
フォームについては、”色んな技”があるのは事実です。しかし、その多くが「本来鍛えるべき筋肉を鍛えていない」のも事実です。その時だけは楽しくても、先々のことを考えるとなかなか強くなりません。
まずは「今の5㎏を得るより、3カ月後の15㎏を得る」この精神で、地道に取り組んでください。
鍛えたい筋肉によって違う!ベンチプレスの種類
ベンチプレスの種類には少し変則タイプのものがあり、それぞれ鍛える箇所や目的が違ってきます。挙上重量を伸ばすための「補助トレーニング」としても知っておきましょう。
ベンチプレスの種類①上腕三頭筋を鍛える╱ナロウベンチプレス
これはグリップ幅を狭くするやり方で、通常のベンチプレスより、扱える重量は低くなりますが筋肉を集中的に鍛えることができます。例えば肩幅ぐらいの幅でトレーニングすれば、上腕三頭筋に、両手がくっつくぐらい狭くすると、大胸筋の内側部分に効くとされています。
ナロウベンチプレスの動画もご紹介
ベンチプレスの種類②上半身全体を鍛える╱足上げベンチ
「足上げベンチ」は、アーチをくまず、「尻浮き」などのごまかしもできない分、扱う重量は一気に落ちます。しかしこのトレーニングは、上半身に集中的に負荷がかかる上、体幹も鍛えられるといわれています。テクニックは無視して、筋肉だけを集中的に刺激したい時にはおすすめです。
足上げベンチプレスの動画もご紹介
ベンチプレスの種類③大胸筋上部を鍛える╱インクラインベンチプレス
ベンチの背もたれを斜めに倒し、その状態でベンチプレスを行います。主に胸の上部が鍛えられ「分厚い胸板」にするには効果的。安全を考慮したトレーニング器具「スミスマシン」で行う方法もあります。
デクラインベンチプレスの動画もご紹介
ベンチプレスの種類④大胸筋下部を鍛える/デクラインベンチプレス
こちらはインクラインの逆。斜めにしたベンチに、今後は頭を下にして行います。これは大胸筋の下部に効くといわれ、胸と腹筋のセパレーション(境目)を作ってキレキレ感を出すには効果的です。
デクラインベンチプレスの動画もご紹介
https://youtu.be/qMxTTtigcWo
ベンチプレスで大台「100㎏」を上げるには?
では肝心の「ベンチプレス100㎏」を達成するためのコツとは何なのでしょうか…
ベンチプレスで100kg達成の秘訣①|大事なのは、「筋力アップ」&「出力の仕方を身につけること」!
前の章でも述べた通り、「使うべき筋肉を正しく使う」フォームでトレーニングができれば、少なくとも「筋力アップ」は効率化が図れます。その一方で、もう1つ身につけたいのが「出力の仕方」です。
最初にトレーニングを始めた頃「重量がどんどん伸びた!」という経験がある人がいます。これは筋力アップしたのではなく出力の方法が身に付いた、慣れた、のが要因と考えられます。いうなれば「ベンチプレスが上手になった」という感じでしょうか。このテクニックをもっと習得すると100㎏到達はグッと近くなります。
ベンチプレスで100kg達成の秘訣②|出力の基本テクニックは「縦のアーチ」と「横のアーチ」
ではどんな出力の仕方があるのか?最も知られているのが、「パワーフォーム」というフォームです。パワーリフティング(重量挙げ)のベンチプレス競技でも使われるもので、高重量が扱えます。ポイントは、胸や腹を上に突き出す縦のアーチ(ブリッジ)と、肩甲骨を寄せて胸を張る横のアーチ。
縦のアーチは、ベンチに肩甲骨とお尻がついた状態で、腰だけをブリッジのように反るというもの。横のアーチは、胸の位置を高くするイメージで肩甲骨をグっと寄せて作ります。この状態でバーベルを上げると全身の力がバーベルに集中して伝わりやすく、高重量が上がります。
ただし、お尻をベンチから浮かせると完全な下半身&反動上げになってしまうので要注意。また、「パワーフォーム」ばかりを練習してしまうと、肝心の筋力アップが疎かになりかねません。「出力テクニック」を練習する日と、「筋力アップ」を目指す日など、それぞれを目的とした練習スケジュールを立てましょう。
ベンチプレスで100kg達成の秘訣④|「毎日ベンチ」はやめて、「超回復の原理」を意識しよう
ウエイトトレーニング愛好家には、「毎日同じメニューをこなす人」が沢山いて、初心者にも多く見受けられます。しかしこれも「強くなる」という観点からは不向きです。最近の主流は「回復を重視するため、休息日をもうける」という考え方です。それが「超回復の原理」。
トレーニング後の筋肉は、「筋線維の破壊」「回復」「超回復」という段階を繰り返し経ながら少しずつ強くなることが分かっています。毎日ウエイトトレーニングをすると、回復がなされないまま次のトレーニングを行ってしまうことになり、さらなる筋線維の破壊を招きかねません。
回復にかかる時間は筋肉によって48~72時間といわれているので、1度行ったメニューは、1~2日は行わないようにしましょう。
ただし、ボディビルダーのような”見せる筋肉”に「超回復の原理」は当てはまらないとも言われています。「筋量」と「筋力」の違いで、「筋量」を増やすだけなら、毎日追い込みパンプアップさせる手法がいいと言われているためです。これは「筋力アップ」を目指すベクトルとはずれているのでご注意を。
ベンチプレスで100kg達成の秘訣⑤|手っ取り早い秘策は体重を増やすこと
高重量を扱うため、最も手っ取り早いのは体重を武器にすることです。
ウエイトトレーニングは、「質量保存の法則」が成り立っているので、体重が重い人はより重いバーベルが挙げられます。
極端な話、それは筋肉で太らなくても脂肪や炭水化物でも構いません。ようは自分が重くなること。ウエイトリフティング競技や相撲を見れば分かりますが、筋肉粒々にならなくても力の強い人はたくさんいますよね?
なので多少の脂肪がついても気にならないという人は、ホエイ系(動物性)のプロテインをとるなどして体重増も試してみましょう。太りやすい人には意外と近道かもしれません。
http://kashi-kari.jp/lab/protein_type/
この章の留意点
これらはあくまで基本的な手法なので、それでも「100㎏」に到達しない場合もあります。その時は中級者以上の人が行う「変則トレーニング」も取り入れてみましょう。基本概念は絶対に崩さず、ごくたまに変わったトレーニングや補助トレーニングを取り入れ神経系を刺激するのです。
例えば、「バウンド」や「尻上げ」でやってみたり、「パーシャルレンジ」で高重量を扱ってみる、といった基本を逸脱したトレーニングです。プラトー(停滞期)やスランプに陥った時の脱出法としてヘビーユーザーにも浸透しています。
ベンチプレスの頻度はどのくらいがベスト?
では、具体的にどのようなトレーニングメニューを組めばいいのでしょうか?
初心者のトレーニング頻度は週3回(3日)!
まずトレーニングの頻度ですが、「超回復の原理」を考えると、週に3回がベストです。例えば曜日で、月、水、金など1~2日空けるパターン。初心者がこれ以上やることはリスク(ケガや疲労などの可能性)が高いのでおすすめできません。
ベンチプレスのセット数
セット数は、結論をいうと、最低ノルマは「メインセットを3セット」です。
え?それでいいの?と思うかもしれませんが、実は、あまりノルマを設け過ぎると「メンタル面」に逆効果(どうしてもやらなきゃ、という強迫観念にかられるとも)といわれています。
初心者は、「最低ライン」だけを設けて常にリラックスした気分で取り組み、時間のある時や余力がある時などは、メインセットの前後でプラスするようにしましょう。
ベンチプレスの回数の目安は?
回数については、週3日それぞれ異なる回数と重量でセットを組みます。同じ重量で同じ回数ばかりのトレーニングを繰り返すと、「神経系の刺激」という面でも効果が半減するので、以下のように考えます。
【1日目のベンチプレス回数】(最低)メインを8回×3セット
「8回セット法」は、最も一般的な筋力アップの手法で、上級者でもトレーニングパターンに取り入れています。重さは、8回1セットが何とか上がる重量。これを3セットとも8回上げられば、次回からは2.5㎏増やして行います。
- (時間があればアップ)メインより軽い重量で8回 ×2~3セット
- (最低ノルマ!)メイン重量 8回 × 3セット
- (時間があればダウンまたは補習)メインと同重量かそれ以下で6回 ×2~4セット
【2日目のベンチプレス回数】(最低)メインを6回×3セット
今度は、1セット6回上げられる重さで3セットを目指します。1日目よりは重い重量で、超回復後の筋肉を追い込みます。ルールは上記と同じです。
- (時間があればアップ)メインより軽い重量で6回 × 2~3セット
- (最低ノルマ!)メイン重量 6回 × 3セット
- (時間があればダウンまたは補習) メインと同重量かそれ以下4回 ×2~4セット
【3日目のベンチプレス回数】(最低)MAX重量狙い×1セット 他メインを4回×3セット
週に1度だけ、MAX(1回あげ)に挑戦しましょう。パワーフォームをしっかり作って限界まで力を出し切ってみます。またこの時だけは、ケガ防止のため「アップ」も必ず取り入れます。
- メインより軽い重量で3セット
- MAX重量(1回)挑戦 × 1セット
- メイン重量 4回 × 3セット
- (時間があればダウンまたは補習) メインと同重量かそれ以下3回 ×2~4セット
ベンチプレスで上げる平均の重さは?
気にする人もいるようなので、「平均」についても触れておきます。
例えば、アメリカの24~39歳の「体重別 MAX重量」ををご覧ください。
これを見ると、初級者(未経験・初心者)であれば、「体重ー10%」ぐらいが目安。
中級者になれば、「体重+10~15%」ぐらい。
エリートは「体重×2」となっていますね。
とはいえ、あまり「平均」にはこだわらず、自分が上げたい目標重量を設定し、それをクリアするためのトレーニングに取り組む…この考えだけでよいと思います。
まとめ
ベンチプレスの中・上級者になってくると、色んな方法や理論を持っているのは事実です。
しかし、ビギナーがそれを真似してしまうと、肉体的にも精神的にも良い影響をもたらしません。まずは目標を達成するまでは基本に忠実なトレーニングを行うことです。「100㎏がまだクリアできない」という方も、もう1度ご自身のトレーニングが基本に沿っているか見直してみることをオススメします。
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