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「PFCバランス」入門〜減量・ダイエットする人は絶対に知っておきたい食事の知識〜
どんな方でもいつ、どんな時も気にしておきたい「体型」、「スタイル」。
トレーニングや食事など、それぞれの方法でダイエットや体型維持のための工夫をしている方も多いはず。
しかし、「自分は運動を頑張るから食事制限はしない!」という方や「運動する時間はないから食事制限をして痩せよう!」という工夫に偏りがある方も少なくないはず・・・
実は、運動だけ、食事だけというダイエットでは健康的な引き締まりというのは難しいのです。
今回は効果的なダイエットやトレーニングを実現する上で欠かせない食事の知識「PFCバランス」のイロハをお伝えします!
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目次
減量・ダイエットに効果的!?食事の知識「PFCバランス」とは?
人間が仕事をしたり、トレーニングをしたり、健康的な生活を営む上で欠かせないのが「食事」。私たちの身体は食べたもので出来ているといっても過言ではありません!
PFCバランスとは、人間が運動をしたり、考えたり、身体の組織(筋肉や髪、骨など)を作ったり、身体の疲労を回復させるなど、健康的な身体を維持・構成するために必要な「栄養素」の補給をする量のバランスを指します。
身体を作る基本的な5つの栄養素
・たんぱく質 :Protein
・脂質 :Fat
・炭水化物 :Carbohydrate
・ビタミン :Vitamin
・ミネラル :Mineral
特に、上記の役割を担うための要素「たんぱく質:P」「脂質:F」「炭水化物:C」を主要栄養素と呼び、この3つの摂取量、カロリーのバランスを「PFCバランス」といいます。
このカロリーバランスをコントロールする事で、ご自身に必要な目的に合わせた体型や体質づくりを行うことが出来るのです。
PFCバランスをアスリートが意識する理由
試合で勝つことや、最高のパフォーマンスをするために、身体を資本にしているアスリート。
彼らは日々の練習だけでなく、常に最高のコンディションを保てるように食事を徹底しています。そのためにも「PFCバランス」意識しています。
アスリートが「PFCバランス」を意識する理由としては、それぞれの栄養素がコンディションを保つために重要な役割をしているからです。
アスリートが気をつけるPFCバランス
・Protein(たんぱく質)
パフォーマンスを発揮する身体(筋肉、骨、関節)を修復、合成する
食材:肉(牛・豚・鶏)、魚、大豆、乳製品、卵など
・Fat(脂質)
運動で酷使した身体の炎症を抑える、エネルギー源となる
食材:肉などについている脂肪、サラダ油、ごま油、乳製品などに含まれる脂肪、種子油
・Carbohydrate(炭水化物)
運動する身体、状況判断をする脳のためのエネルギー源となる
食材:米、麦などの穀物、いも類、砂糖、野菜、果物などの果汁や食物繊維
どの栄養素もパフォーマンスを維持するために重要な栄養素となり、質の高いプレーを行うためには質の高い食事・栄養バランスが必要となるのです。
実は、これらPFCバランスはアスリートだけでなく、健康というパフォーマンスを維持するためにも、すべての人がPFCバランスを意識することが効果的なのです。
理想的な「PFCバランス」とは?
ズバリ!理想のPFCバランス
・Protein(たんぱく質) :15%~20%
・Fat(脂質) :20%~25%
・Carbohydrate(炭水化物) :55%~65%
上記のバランスで一日の食事を摂取するカロリーで計算し、目的に合わせた食事量を摂取していくという具合です。
見て頂いてもわかる通り「脂肪って2番目に多いんだ・・・」と思う方もいますよね。先に述べたこの「PFCバランス」は食べた栄養の量ではなく、エネルギー(カロリー)量で構成比を計算します。
各栄養素の1gあたりの摂取カロリー
・たんぱく質 :4kcal/g
・脂質 :9kcal/g
・炭水化物 :4kcal/g
PFCバランスの構成比だけで見ると、脂質の摂取比率が高く見えがちですが、このように脂質は1gあたりの摂取カロリーが高い為、少し取っただけでもエネルギーが取れてしまいます。そのため、一日取れる脂肪の量は限られてくる事が分かります。
また、ダイエットや筋量アップなどを目的に食事の目標を立てる際は、カロリーでの計算が使われることも多いです。その際にPFCバランスを使って全体の食事量を調整していきます。
具体的なPFCバランスの取れた食事分量は?
例えば、「ある目的のために、一日の摂取カロリーを2,000kcalにする」とした際に、何をどれくらい摂れば良いか?を計算してみます。
・たんぱく質 :2,000kcal×15~20%=300~400kcal÷4kcal=75~100g
・脂質 :2,000kcal×20~25%=400~500kcal÷9kcal=44.4~55.6g
・炭水化物 :2,000kcal×55~65%=1,100~1,300kcal÷4kcal=245~325g
以上のような計算式が成り立ちます。
これらをさらに朝・昼・晩の食事にどのくらい摂取していくかを配分する事で、より目的に合わせて食事をすることが出来ます!
ダイエット・減量をする人にオススメのPFCバランスと食事
ダイエット・減量をする人も身体を引き締めたい方も、より活発にエネルギーを消費させていくためにも、食事をする事は大切です。
ダイエット・減量目的のPFCバランス
ダイエットや減量をされる方の食事摂取のポイントは、「筋肉量を落とさないようにする」というのが挙げられます。また、脂質もあまり摂りすぎないようにします。
そのため、筋肉に必要なたんぱく質を体重1kgあたりに1g~1.2g摂取出来、脂質の配分を下げたPFCバランスがおススメです!
※体重の60kgの場合
たんぱく質摂取目標:60g~72g
PFCバランス
たんぱく質 :15〜20%
脂質 :15~20%
炭水化物 :60~65%
摂取カロリー(量)目安
・たんぱく質 @4kcal/g :248~288kcal(60~72g)・・・鶏むね肉2枚分
・脂質 @9kcal/g :216〜288kcal(24~32g)・・・サラダ油大さじ2と1/2杯分
・炭水化物 @4kcal/g :744~864kcal(186~216g)・・・お茶碗3杯分
合計:1440~1920kcal
一見、炭水化物の量が少なく見えますが、白米であれば、毎食お茶碗一膳分のお米は食べられる計算になります!
ダイエット、減量目的の場合、身体にストックを作らないように、程よく日々のエネルギー代謝で脂肪をエネルギーとして使えるような食事をしていきます。
ダイエット・減量をする人のPFCバランスの注意点
炭水化物の量を減らし過ぎない!
ダイエット・減量中の方のPFCバランスで注意する事は、炭水化物の量(=ご飯を全然食べないなど)を過度に減らしすぎたり、プロテインのみを飲むなどたんぱく質量を過度に増やしすぎないようにしましょう!
食事をコントロールしながら減量をある程度進めていくと、身体は以前よりも摂取されるカロリーが少ない事を「今、食事が出来ない世界にいて、生命の危機かもしれない!」と代謝や体温を下げ、カロリーを消費しないような機能が働き始めます。
超短期間での減量は除き、長い時間かけて減量をしていく際は、炭水化物を摂取しながら少しずつエネルギーを補給し、代謝量を落とさないようにしましょう!
食物繊維や精製度の低い食品を併せて食べよう!
また、減量中の炭水化物は、白米や白いパン、砂糖などの精製された食品は、体内への吸収が速い分、空腹感がすぐに来てしまう事があります。
野菜、根菜類、海藻類などの食物繊維や玄米、全粒粉などの精製度合いが低い食品を摂取する事でゆっくりと吸収されていく事で空腹感を避けることが出来ます。
たんぱく質の摂取では「脂肪」に注意!
たんぱく質の摂取で注意しなければならないことが、鶏もも肉や牛・豚肉などで相当量摂取しようとすると、脂肪を同時に摂取してしまいます。調理の際、もしくはほかの料理で油を使用する事もありますので、知らないうちに摂取カロリーが増えてしまっている事があります。
その際は、脂肪の少ない肉(鶏むね肉、鶏ささみ、豚ひれなど)、大豆製品や卵、魚などで脂肪量を調整しながらたんぱく質を摂取していきましょう!
また、プロテインなどの状況に合わせて摂取すると、うまく摂取量を維持できるでしょう!
ダイエット・減量目的のPFCバランスを実現する食事法
食材をよく噛んで食べることがポイントです。量は減らしますが、ゆっくり食べることで満足感を得られるようになります!ただし、食事間隔が空きすぎると空腹感が強くなるため、3食しっかり食べるようにしましょう!
食事間隔が空くときの補食には「低脂肪でタンパク質を摂れるもの」がおすすめです。低脂肪の乳製品(ヨーグルト・チーズなど)、プロテインを活用しましょう。
<ダイエット・減量目的のPFCバランスのとれたオススメの食事メニュー>
朝食
白米(もしくは玄米)
鶏肉の梅しそレンジ蒸し
トマトサラダ、味噌汁
フルーツヨーグルト
→腹持ちのよいものを、よく噛んで食べる
昼食
和風パスタ(ボンゴレ)
サラダ(色の濃い野菜を取って栄養バランスを整える)
⇒クリーム・オイル系のソースを避け、トマトや和風のさっぱりした味付けにする
夕食
豚キムチ鍋
玄米(ない場合は白米)
体を温め、野菜をたくさん摂れる鍋がおすすめ
⇒不足しがちな鉄やビタミンを摂取でき、野菜で食事量を増すことで満足感を得やすい
ダイエット中は先に挙げた、体温・代謝の低下が起こりやすい為、ショウガなど身体を温める食材をどこかに取り入れると良いでしょう!(トウガラシは後々身体を冷やすので注意!)
また、PFCバランスもありますが、野菜を取って、栄養バランスが崩れないように注意しましょう!
筋トレをする人にオススメのPFCバランスと食事
筋トレをする方の食事は、運動して疲労した筋肉に適切な栄養を与えてあげる事が大切です!そのため、通常+運動量に合ったたんぱく質量の摂取をオススメします。
「体重1kgに対して1.2~1.7g」
カッコイイ身体を目指し、ボディメイクをされている方は、上記のたんぱく質摂取量を参考にしてみてください!
▼プロテイン関連の記事はコチラ
筋トレをする人にオススメのPFCバランス
ダイエットの方同様に、筋トレをされている方もまずはたんぱく質の摂取目安量を計算し、そこから全体のカロリーを出してみましょう。
体重65kgの場合
65kg×1.2~1.7g=78~110g
以上が必要になります。
ただ、1.7gの摂取の場合はかなりハードにトレーニングしている人になります。
トレーニングを始めて間もない方は最高でも1.5g(97.5g)程度までにしておきましょう。
PFCバランス
そして、PFCバランスの目安は以下です。
たんぱく質 :15~20%
脂質 :15~20%
炭水化物 :60~65%
摂取カロリー(量)目安
・たんぱく質 @4kcal/g :312~390kcal(78~97.5g)毎食魚or肉を1切れと卵や大豆製品など
・脂質 @9kcal/g :292〜390kcal(32~42g)サラダ油大さじ2と1/2杯分
・炭水化物 @4kcal/g :1,267~1,560kcal(316~390g)ごはんお茶碗1杯強
合計 :1,950~2,600kcal
筋トレをする人のPFCバランスの注意点
糖質の摂取を十分に!
筋トレをする方のPFCバランスで注意したい事は、たんぱく質の摂取と同様に糖質の摂取を行いましょう。
たんぱく質が筋肉に吸収されている過程で血糖値を上昇させる必要があります。これがないと、たんぱく質(が分解されたアミノ酸)が血液で運ばれず筋肉まで行き届かない場合があります。
カロリー摂取のバランスも大切!
また、筋肉をつけていく過程で、消費カロリーより摂取カロリーが下回ってしまうと、筋肉がつきづらくなってしまいます。身体を大きくしたい方は多めのカロリーを摂取し、たんぱく質も積極的に摂取していきましょう。
反対に、身体をあまり大きくしたくないという方は基礎代謝は下回らないように注意しながら、カロリーバランスに注意しましょう!
筋トレをする人にオススメのPFCバランスを実現する食事法
朝食
納豆
卵
シャケの塩焼き
ワカメの味噌汁
ご飯
バナナ
昼食
チキンソテー定食
(チキンソテー、温野菜、白米、スープ)
夕食
サーモンソテー
ブロッコリーサラダ
白米
これらにプラスで間食でプロテインなどを利用しながら、たんぱく質の補給や空腹時の肌肉の分解を防ぐとより筋肉量の維持がしやすくなります。
まとめ
ダイエットをされている方、健康のために筋トレをされている方、アスリートの方、それぞれ実はPFCバランスに大きな変化はありません!しかし、目的によって日々の食事で摂取する栄養素の量は変化しますので、たんぱく質、炭水化物、脂質のバランスが崩れないように心がけましょう。
バランスが崩れる事で腎臓や肝臓の機能障害が起こり、病気などにもつながります。
あくまで、目安になりますので実践しながら、ご自身に合うバランスを見つけてみてください。
記事監修
10分間トレーナー 板井 俊憲
プロフィール
◆経歴
パーソナルトレーナー、スタジオプログラムインストラクターとして、約2,000人の運動指導サポート
◆アスリートサポート
小倉理恵(パラバドミントン・世界ランキング5位)/加藤健人(ブラインドサッカー日本代表)/島川慎一(ウィルチェアラグビー日本代表・2016リオデジャネイロパラリンピック銅メダリスト)/田中愛美(パラテニス)/ちふれASエルフェン埼玉コンディショニングパートナー(なでしこリーグ1部)
◆資格
NESTA-PFT/NESTA-FNS/NASM-PES/CFSC認定ファンクショナルストレングスコーチ/FMSレベル1,2/TRX-STC/ViPRベーシックインストラクター/日本フィットネスファスティング協会ファスティングアドバイザー
記事作成協力
株式会社わらわら
事業概要:フィットネスクラブ
会社URL:https://www.waterwater.co.jp/
ジム所在地
・ふじみ野店:〒356-0056 埼玉県ふじみ野市うれし野 2-10-35 ショッピングセンターソヨカ E – 2F
・住所(MAP):https://www.waterwater.co.jp/fujimino/access.php
・航空公園店:〒359-0042 埼玉県所沢市並木2-1住所(MAP)
・MAP:https://www.waterwater.co.jp/kokukoen/access.php
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