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「モンクストラップ」の革靴は3タイプ。迷わず、すべて手に入れるが正解。

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靴好きに言わせると、その日のコーディネートは足元から決めていくようです。それだけ選択肢があるというのは羨ましい限りですが、毎日同じ靴を履くというのは、靴のコンディション維持の点からも好ましいことではないので、ある程度のバリエーションを揃える必要はあります。そして着こなしに相応しい靴を合わせる、セオリーを守ることは男の身だしなみにとって大切な姿勢だと思います。

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ですから紐靴はめんどうだ、しかしスリッポンタイプでは軽すぎる。そんな時に便利なモンクストラップ、という消去法的な選択はあまり関心しません。今日はモンクストラップを履く、だからパンツはこれで、ジャケットは・・・・という捉えかたで望みたいものです。

モンクストラップのモンク(monk)とは、修道士という意味です。語源はギリシア語の『一人で暮らす人』にあるようで、俗世間の生活を捨て修道院で暮らす修道士を指す英語になりました。そして16世紀頃の修道士が履いていた靴がモンクストラップシューズの原型になりました。

今では国を問わず多くのブランドでモンクストラップを手がけていますが、様々な変遷のなかで、イギリス王室の要望でデザインされたものがあるため、源流はイギリスにあるのかも知れません。

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タイトルにあるように、モンクストラップは大きく3タイプに分かれます。構造上はどのタイプも、紐ではなくベルトを使ってフィット感を得るようになっています。しかし、このタイプがあるから、このタイプは大丈夫という事にはならず、ぞれぞれに相応しい、よりパーフェクトなコーディネートがあります。

だから、迷ってはいけません。3タイプとも手に入れる、その理由をお伝えします。

シングル・ダブル・サイドの3タイプ。さらに官能的なブーツタイプ。

シングルモンクストラップ

http://openers.jp/gallery/314659/12

モンクストラップの基本形、シングルモンクストラップはJohn LobbのREDMIREというモデルです。内側から伸びたストラップを外側のバックルで留めるというすべてのモンクストラップシューズに共通いた構造です。後述する2タイプよりも寡黙な印象なので、コーディネートの守備範囲が広いと思います。カントリーシューズの代わり組みあせると上品な田舎暮らしが味わえます。

ダブルモンクストラップ

http://openers.jp/article/1324071

甲革を大きくとり、2本のベルトでしっかり組み合わせえています。John Lobbの名品WILLIAM は他ブランドのモチーフとなった誉れを抱いています。というのも、この起源はウィンザー公(エドワード8世)がジョン・ロブ(John Lobb)に注文したものだとか。

個性の強いデザインなので、全体が見えるようなパンツ丈で整えます。他はネクタイに至るまでシンプルなものを選択しましょう。しかしシーンが許されるならば、シャツをロンドンストライプに代える程度の遊びは受けとめてくれそうです。

サイドモンクストラップ または サイドストラップ

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これまでモンクストラップはシングルとダブルの2タイプが主流だったと思います。しかしここ数年画像のようなサイドモンクストラップと呼ばれる新しいタイプが各ブランドからリリースされるようになりました。これはJohn LobbのJERMYN III というモデルですが。ダブルモンクの1本を切り落としたストイックな面構えです。

ブランドによっては、履き口に沿って回り込むようにベルトをレイアウトしたものもあり、また多くが細身のシルエットを採用していることもあってシャープな足元に仕上がります。バックルが目立たないので、上から覗くとブーツを履いているようにも見えます。適度な履きしわが浮き上れば、取っておきのデニムとのマリアージュも楽しみです。

ダブルモンクストラップ ブーツタイプ

http://openers.jp/gallery/935721/11

こちらはJohn Lobbのビスポークラインで届けられる、ブーツタイプのダブルモンクストラップです。ブーツにしてはストラップの印象が強いので躊躇しがちですが、下の画像のように並べてみるとコーディーネートのイメージが作りやすいと思います。サイドゴアブーツやチャッカブーツを履くように、同じように扱えばいいのです。

ただ、履きはじめは少し強い気持ちをもって臨む必要がありそうです。そして自分なりのバランスを探りましょう。答えが見つかる頃には頼もしいパートナーになっているはずです。

http://openers.jp/gallery/935721/11

厳選のうえで、タイプ別の名品を紹介します。

モンクストラップ

チャーチ WESTBURY

大きめのバックルが特徴的なチャーチの名品、ウェストバリー。先のJohn Lobbのものに比べ、無骨な印象が強い一足です。より原型に近いのかも知れません。いかにも足いれが良く、丸いフォルムのため快適な居住性を感じ取ることが出来ます。ビギナーに向いています。

クロケット&ジョーンズ

同じイギリスですが、デザイン的にはチャーチとジョンロブの中間という位置関係です。程よく洗練された細いシェイプなのでスーツスタイルからカジュアルまで汎用度の高い一足です。クロケット&ジョーンズといえばジェームズ・ボンドですね。上半身をビルドアップすることで、細いシェイプがより凛々しく輝きます。

ダブルモンクストラップ

エンツォ・ボナフェ

ローマ法王も顧客のひとりだとか。ヨーロッパセレブ御用達のハイグレードブランド、エンツォ・ボナフェから美しいダブルモンクストラップを紹介します。イタリアメイドですが、ありがちな主張の強さはあまり感じさせませんが、素材のもつクオリティの高さがオーラとなって語りかけてきます。

サビルロウでしつらえた重厚なスーツの息抜きに、こうした靴を合わせることでお互いの気になる部分を補填してくれるでしょう。その上でソックスで遊ぶことが出来れば印象の深さは格別です。

ジャラン・スリワヤ

ノーザンプトンで培った技量をインドネシアで生産することでコストパフォーマンスの高い一足が出来ました。本場イギリス靴と見まごうばかりの完成度は、本物の知る目利きも唸るほどです。こちらはややロングノーズで仕上げたアップトゥデイトな逸品です。手ごろな価格なのでスーツスタイルからデニムを上品に取り入れたカジュアルスタイルまでストライクゾーンの広さが自慢です。

サイドモンクストラップ ダブルモンクストラップブーツ

マグナーニ

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2点ともマグナーニから。問答無用の存在感が漂います。同じ系列の木型を使っているようです。ロングノーズとチゼルトゥ、イタリア寄りの優美な仕掛けが満載、におい立つような色香が誘惑してきます。ならば勝負!ダメージの効いた、ややオーバーサイズのデニムで立ち向かいましょう。ジャケットは上質なもので引き締めます。フラワーホールに小ぶりのダリアを挿すことも忘れずに。

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本当は理由などありません。ただ欲しいだけで十分です。

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一気に全タイプというのはいかにも乱暴なので、先ずはシングルから手に入れましょう。紐靴にはない開放感、スリッポンとは違う緊張感を実感できるはずです。修道士がはいたものが源流だからといっても冠婚葬祭には不向きです。それでも十分に汎用性が高く、頼れる一足になるはずです。

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となると、それに合ったスーツやパンツが欲しくなります。すると今度は、それらを使って足元にアレンジが欲しくなります。ダブルモンクが欲しくなるころです。禁断はストレスにつながります。いい時期を見計らってください。そして次の段階は・・・。以降はご自身の判断でお願いします。

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